アクティブ・レンジャー日記 [中国四国地区]
ミヤジマトンボ幼虫調査を実施しました!
2015年02月16日
瀬戸内海国立公園
環境省では、ミヤジマトンボ成虫の現存数調査をするとともに、
ミヤジマトンボ保護管理連絡協議会で整備した生息地において幼虫調査を実施しています。
今年は10月と1月に調査しました。
調査方法は25cm四方の枠を十数カ所に設置し、
枠中の土壌にいる幼虫を目視で探し出すというもの。
泥は水で洗い流して調べますが、
中には数ミリの幼虫もおり、
同色の朽ちた草木の中から探し出すのはなかなか大変な作業です。
[この中から幼虫を探します]
[調査の様子:中腰での作業は地味に大変!]
幼虫の同定は種類によっては似ていて難しいのですが、
ミヤジマトンボの幼虫はとても特徴的で
他の幼虫には見られない腹部の背中にある背棘(はいし)というトゲが2~9節にあり、識別が容易です。
※他の幼虫には背棘はなかったり、数が少なかったりします。
[ミヤジマトンボの幼虫:背中に竜のようなトゲがあります。]
小さいものから終齢の幼虫まで様々なサイズが確認され、
違った個体が違う時期に産卵したことがわかりました。
この幼虫たちが来年の夏になると、
また無事に羽化してくれることを願うばかりです。