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中国四国地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [中国四国地区]

【80周年】 秋の備讃瀬戸ウォーク(紫雲出山)

2014年11月28日
高松
今年、瀬戸内海国立公園は指定80周年を迎え、香川県内ではさまざまな行事が催されてきました。
指定日である3月16日から続いていた記念行事は11月30日をもって終了しますが、その前週である11月23日に秋の備讃瀬戸ウォーク第2弾・紫雲出山~三崎灯台へ行くコースが開催されました。

集合場所によっては7:00と朝早いにも関わらず、200名の公募もあっという間に募集人数に達する人気振り。
そして、1番気がかりだったお天気も快晴!というウォーキング日和。


【出発式】

出発式では、香川県知事からの開会挨拶、県議長と開催市である三豊市長から祝辞を頂き、その後ウォーク参加代表者である児童と来賓者とで3本のサクラを記念植樹しました。
みんなでしっかり準備体操したら出発です。


【紫雲出山山頂園地からスタート!】

ここから箱峠までは約2㎞の下りコース。
少し急な下り坂ですが、カサカサと落ち葉の音をさせながら、自分のペースで下山していきましょう。道中では平坦な台地や井戸の跡らしきものが残り、その昔に山城があったとされる新田の城跡や、燧灘や三崎方面の山が見える展望スポットなど目先を変えると違う景色が見られます。


【ハゼノキの紅がすごくきれいに映えます】

下りも2㎞あると、結構足腰に堪えます。最後の階段を下りきったら箱峠で小休憩。
この近くには三宝荒神宮があり、そこでは毎年旧暦2月1日(現在は1番近い日曜日)に生里百々手祭(なまり ももてまつり)が行われています。この祭事は、1000年以上の歴史があり、7人の射手が10m先の素焼きの陶器の的をめがけて矢を放ち、八百万の神に地域の安寧、厄払いや大漁豊作を祈願するもので、今年3月には国指定重要無形民俗文化財に指定されました。
興味ある方は行かれてみてはどうでしょう。(祭事ですので地元の方の迷惑にならないようマナーは守って下さい)
箱峠から約1.4㎞。集落を抜けて、海のさざ波音が近づいてくると、仁老浜に到着。


【海を眺めながら昼食休憩】

ポカポカ陽気の中食べるお弁当は格別で、隣にいた知らない参加者との会話も弾みます。お話ししてみると、あちこちの里山を歩かれていたり、こんなイベント行ってきたわなど色んな情報を知られると同時に、自分の親世代の方はすごい活発に活動されているんだなぁと改めて感心しました。

しっかり休息を取った後、午後から向かう三崎灯台、ゴールの箱浦ビジターハウスへと出発。


【ウバメガシの純林の中へ】

これまで通った地名は、生里(なまり)、箱(はこ)、仁老浜(にろはま)とやや聞き慣れない地名ばかり。紫雲出山登山口や仁老浜にあるお手洗いは何やらお城?のような。。。実は、お手洗いは竜宮城をかたどったもの。
ここ、荘内半島には浦島伝説が残る地域なのです。
http://chushikoku.env.go.jp/blog/search.php?search_word=%E6%B5%A6%E5%B3%B6&search_submit=Go
(中四国AR日記内で「浦島」と検索すると関連記事が出ます)


【三崎灯台】

ここからは香川県伊吹島~愛媛県弓削島~広島県走島~岡山県北木島~香川県佐柳島となんと4県の県をまたがる眺望が見られます。
三崎灯台付近の海域は水深が深く、潮の流れが速いため身の締まった鯛が釣れることでも有名。この日はハマチを狙いにきた釣船が数十隻もいました。参加者の中には、「釣船からいつも荘内半島を見ていたから、今度は陸から海を見てみようと思って参加してみたんや」と。なんともステキな発想で参加された方は、皆さんにどんなものが釣れるかなど説明もしてくれました。

三崎灯台をUターンし、立石休憩所過ぎた分岐点で室浜方面へ。
室浜集落にある香川の保存木である室浜大明神のシンパクで小休止した後は、県道を通ってゴールへとラストスパート。
そして、全行程10㎞弱の道のりを歩きった後には、なんと!


【4代目浦島太郎さんによるお話】

そう浦島の里だけに本物(?)の浦島太郎さんがいるのです。
お話だけでなく、参加者と一緒に集合写真を撮ったりと歩き疲れた皆さんをしっかり楽しませてくれました。
楽しませてくれたのは浦島太郎さんだけでなく


【地元お母さん達による、がらたち餅のお接待】

肉まんのようにふっくら蒸した皮に甘さ控えめのアンコが美味しい!手の平大ほどの大きさでしたが、2個ともぺろりと頂きました。
三豊市担当者によると、がらたち餅は箱地区にだけ伝わる郷土料理。そんな珍しい郷土料理を朝7:00から作って下さったお母さん達に感謝です。

瀬戸内海国立公園指定80周年記念行事は終わりますが、さまざまなイベントを通して色んな所に足を運んで、またその風景や場の雰囲気、地域行事などに参加するきっかけになればと思います。
ご参加頂いた皆さま、ありがとうございました!

【道すがらに見つけた「おっ」というもの】

室浜~箱浦ビジターハウス途中にある石像と浦島太郎さん。そっくりです。