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中国四国地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [中国四国地区]

西海リーフチェック

2014年11月18日
土佐清水

11/1-2に愛南町の西海でサンゴのモニタリング調査「リーフチェック」が行われました。
今年で13回目で、現在は水産多面的機能発揮対策事業の予算を用いた愛南さんごを守る協議会の活動として行われています。

1日目は、サンゴの勉強会、リーフチェックの準備を行いました。



リーフチェックは、毎年同じ場所にライン(100m)を引き、それを基準に底質(サンゴや岩)と対象となる生物の数を記録します。
この日は翌日のリーフチェックに向け、ライン(メジャー)を引きました。





また、併せてサンゴ食巻貝の駆除も行いました。






駆除された貝の中にはヤドカリやサンゴに被害のない貝が混じっていることも...。


なかなか水中で見分けるのは難しいですね。
(ヤドカリやその他の貝は海へ帰しました)


2日目は、リーフチェック本番!
西海では、中びしゃご(水深約3m)、横島2号地(水深約10m)の2ヵ所で行っています。



今年は台風が多かったのでサンゴへの影響が懸念されていましたが、
昨年と比べサンゴの増減はあまり見られなかったようです。
しかし、長期的に見るとサンゴの種類が変化していたり、
ガンガゼの減少など長年のサンゴの減少が原因と考えられる影響も出ているようです。

●中びしゃご

【2002年:一面に卓状のサンゴ】

【2014年:岩場に所々卓状のサンゴが残る】

●横島2号地

【2002年:ソフトコーラル(柔らかいサンゴ)と卓状のサンゴに覆われている】

【2014年:サンゴのない空間もやや目立つ】

台風やいろんな影響で変化が起こる中、すぐにその原因を見つけることは難しいかもしれません。
しかし、このようなサンゴ調査を行う体制があり、これを継続していくことで、どんな変化が起きているのかを知ることはできます。

地域のサンゴと見守り続ける体制、人があり続け、
今残っているサンゴが再び広がっていくと嬉しいなと思います。

※2日目および2002年の写真は「愛南さんごを守る協議会」提供