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中国四国地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [中国四国地区]

【80周年】 秋の備讃瀬戸ウォーク(五色台)

2014年11月11日
高松
毎年、瀬戸内海国立公園指定日となる3月16日に香川県主催で屋島ウォーキングを実施しています。
今年は指定80周年を迎える節目ということで、秋にも備讃瀬戸ウォークが11月9日(日)に開催されました。今回は五色台(香川県)と王子ヶ岳(岡山県)の2ヶ所同時開催です。

11月初旬は紅葉が色づき始める頃で、特に今回コースとなっている五色台の白峯寺と根香寺は紅葉の名所。
参加者の皆さんには、紅葉も一緒に楽しんでいただけるだろうなぁ。。。


【出発式】

と思っていたら!朝から生憎の雨で、五色台の視界は真っ白!
気温も少し肌寒く、雨天のため足下が不安定ということで参加キャンセルも出ましたが、それでも約150人の参加者が雨具を身につけ、参加してくれました。

休暇村讃岐五色台で出発式を終え、一旦バスに乗車し、スタート地点である青海神社へ向かいます。
そんな参加者を楽しく送り出してくれたのが、五色台フェスでも賑やかせてくれた、こえびカンダダンの演奏。
隣にいる見習いゆるキャラ・会話のできるうどんの妖精・さぬどんも一緒にお見送り。


【いってらっしゃーい!】

スタート地点の青海神社は、五色台ビジターセンターから南に、県道高松坂出線にあたる付近にあります。県道沿いにある大鳥居が目印。
青海神社は、白峯山で崇徳上皇を荼毘し奉った時、その煙が都を慕われてか都の方になびき、山麓にこもったのでその地に宮を建て、そこから「煙の宮」とも呼ばれています。


【西行の道入口】

少し冷えた体をほぐすために、入念に準備体操をして出発!
この西行の道は、西行法師が白峯御陵に詣でた時に通ったとされる道。
西行は僧侶としてだけでなく、歌人としても有名で新古今和歌集に94首が入集されています。
この西行の道には、西行法師と崇徳上皇が詠った88もの歌碑が並んでいます。


【中間地点を通過中】

白峯寺までには断崖絶壁の稚児ヶ嶽が見られるのですが、この日は見えず。
稚児ヶ嶽には稚児の滝があります。
普段の水量は湿る程度ですが、大雨の後は県下最大落差100mもの瀑布が現れますので、日を狙って見に行かれてはどうでしょうか。
西行の道は、石段830段の登りが白峯寺まで続くため、ペースダウンする参加者もいましたが、みなさん無事に昼食地点まで到着。

お昼休憩地点の白峰パークセンターでは、坂出市観光協会による温かい天狗うどん(具が10種入ったしっぽくうどん)やみかんのお接待を頂きました。
昼食後は各自白峯寺や御陵を参ったりと観光も楽しまれていました。


【白峯寺の紅葉も少し見られました】

午後の出発前に里山ボランティアガイド組合顧問・林先生より国立公園や里山の自然、文化など多岐に渡るお話をして頂きました。


【いつもアツイお話で聞き入ってしまいます】

林先生は、高松市内の高校で校長先生をされていた方で、私が受け持った斑の中には教え子さんもいらっしゃい、お話しできたとうれしそうに報告してくれました。

白峯寺から根香寺まで続く遍路道は、石がゴロゴロしていたり、滑りやすい土だったりと油断できない道。
五色台はいくつもの峰が合わさった地形なので、下ったり登ったりどの標高地点にいるのか分からなくなります。


【根香寺までの遍路道】

樹林と霧に囲まれ、道沿いに見られるお地蔵さまや丁石など神秘的な雰囲気の中を歩いていると、白装束に笠を被った歩きお遍路さんにも出会いました。
遍路道は道を譲り合い、挨拶を交わしながら進む、ただ歩くだけでなく、その場の空気感や出会った人のふれあいなど経験できる豊かな道でもあります。

出発から約1時間30分で根香寺に到着。
根香寺も紅葉の名所なのですが、生憎の霧で紅葉や伝説の牛鬼象など全く見えませんでした。。。
視界と足下が悪い中、元気に参加してくれた皆様には、また晴れた日に同じ道を歩いて違った雰囲気を楽しんでいただければと思います。
あらためてご参加頂き、ありがとうございました!