アクティブ・レンジャー日記 [中国四国地区]
滑床山植生回復検討会
2014年10月31日
土佐清水
今年も滑床山植生回復検討会に参加してきました。
滑床山(通称、三本杭)は、シカの食害により森林に影響が出ており、この会では、行政や専門家、地元が集まり、現場やそこでの対策を実際に見ると共に意見交換を行いました。
登りはじめてしばらくすると、ススキなどシカが食べない植物が優先しているものの、ミヤコザサが生えています。昔、放牧地だったため、元々ササが繁茂しやすい状態だったことが関係しているかもしれないようです。
【ススキとササが混在】
一方、さらに進むと林床がほとんどない場所へ。
こうなると土がどんどん流れてしまい、今年は台風も重なり、樹齢200-250年のブナなどいくつもの大木が倒れてしまいました。
木が枯れるのも早いそうです。
【倒れてしまった大木】
この対策として、ササを食べるシカの侵入を防ぐ防鹿柵が設置されています。
場所や設置年度で差はありますが、全体的に柵内の植生は順調に回復しているようです。
【奥のが緑が生い茂っている部分が柵内】
特に裸地化の進んでいた滑床山山頂付近は柵以外にもミヤコザサの移植も行われ、地下茎がのびてきており、緑が戻ってきています。
●山頂付近の経年変化
【2008年10月】
【2011年10月】
【2014年10月(今回)】
しかし、ある柵内では設置して4年程たった2010年頃にはびっしりだったミヤコザサが少し減ったとのここと。ミヤコザサが高密度に生えすぎていたようです。
また、柵内の植物の種数を調査したところ、ミヤコザサがピークを迎えた2010年の翌年は他の植物の種数が減少していたそうです。
シカのような草食動物が多すぎる環境も、全くいない環境も、偏った生態系になってしまいます。
滑床山は四国でも貴重な天然林の残された場所です。
林内をはじめ、山の上から臨む宇和海など様々な景観が楽しめる魅力があります。
【山頂からアケボノツツジでおなじみ篠山も!】
これらを守るために、今何をすべきなのか、今後どのような方法で対策を行っていくのか、様々な人と協力しながら続けていかなければなりません。
滑床山(通称、三本杭)は、シカの食害により森林に影響が出ており、この会では、行政や専門家、地元が集まり、現場やそこでの対策を実際に見ると共に意見交換を行いました。
登りはじめてしばらくすると、ススキなどシカが食べない植物が優先しているものの、ミヤコザサが生えています。昔、放牧地だったため、元々ササが繁茂しやすい状態だったことが関係しているかもしれないようです。
【ススキとササが混在】
一方、さらに進むと林床がほとんどない場所へ。
こうなると土がどんどん流れてしまい、今年は台風も重なり、樹齢200-250年のブナなどいくつもの大木が倒れてしまいました。
木が枯れるのも早いそうです。
【倒れてしまった大木】
この対策として、ササを食べるシカの侵入を防ぐ防鹿柵が設置されています。
場所や設置年度で差はありますが、全体的に柵内の植生は順調に回復しているようです。
【奥のが緑が生い茂っている部分が柵内】
特に裸地化の進んでいた滑床山山頂付近は柵以外にもミヤコザサの移植も行われ、地下茎がのびてきており、緑が戻ってきています。
●山頂付近の経年変化
【2008年10月】
【2011年10月】
【2014年10月(今回)】
しかし、ある柵内では設置して4年程たった2010年頃にはびっしりだったミヤコザサが少し減ったとのここと。ミヤコザサが高密度に生えすぎていたようです。
また、柵内の植物の種数を調査したところ、ミヤコザサがピークを迎えた2010年の翌年は他の植物の種数が減少していたそうです。
シカのような草食動物が多すぎる環境も、全くいない環境も、偏った生態系になってしまいます。
滑床山は四国でも貴重な天然林の残された場所です。
林内をはじめ、山の上から臨む宇和海など様々な景観が楽しめる魅力があります。
【山頂からアケボノツツジでおなじみ篠山も!】
これらを守るために、今何をすべきなのか、今後どのような方法で対策を行っていくのか、様々な人と協力しながら続けていかなければなりません。