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中国四国地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [中国四国地区]

第21回瀬戸内エコツアー開催!

2014年09月05日
広島
今年は本っ当に雨が多い夏でした。
花火大会など夏はイベントが多い時期。
当所も例外ではなく、夏は海の行事が盛りだくさんです。
雨で中止や順延もあり、頭を悩まされた夏でした。

例年夏に行っている瀬戸内エコツアーも天候が心配でしたが、
瀬戸内海の島は本土側に比べて雨が少なく、天候が安定していることもあって、
無事開催することができました。
(開催場所の尾道市高根島では青空がのぞいていましたが、本土の尾道市は大雨だったようです。)

今回は2年ぶりに尾道市高根島で
すき網体験エコツアーを開催しました!
忠海港から乗船し、約30分のクルージングを楽しみながら生口島に到着。
高根島までバスで移動しました。
集会所で昼食を食べた後は
高根島でみかん農家をされている中田さんご夫妻から
島の自然や栽培されている柑橘類についてお話を伺いました。

[島で採れるニナ貝について解説する中田さん]

[高根島のレモン:レモンらしい形になる一歩手前ですが香りは最高!]

高根島は2008年にノーベル化学賞を受賞したボストン大名誉教授の下村さんが
半世紀前にウミホタルの研究を行った島です。
本来は夜の海に光るウミホタルですが、
是非見てもらいたい!ということで暗幕を張った特設会場で
ウミホタルの発光実験を行いました。
電流を流すと水槽が青白く光り、歓声があがりました。

[ウミホタルについて解説]

集会所を出発し、次はイシダタミやスガイなどニナ貝拾いです。
島で手軽に食べられる海産物の一つで
茹でて食べるとほろ苦い味がやみつきになります。
また、砂浜ではスナガニ掘りも行いました。
護岸が多くなった本土側では砂浜に生息する生き物は少なくなり、
希少な生き物が発見できるのも自然の多い島ならではです。

[スナガニ捕まえたよ!]
そして、干潮が近くなった午後3時。
いよいよすき網体験です!

[大きな網を押すには三人がかり]
大人も子どもも胸まで海に浸かって
アマモ場の生き物を採集しました。

[採集した生き物:タツノオトシゴやウミウシ、イカの子どもなど]
採集した生き物は講師の呼坂さんの解説を聞きながら観察し、海に戻しました。
一部のハオコゼやテッポウエビは唐揚げにして美味しくいただきました。

[あっという間に完食!]
その他、島で採れた海藻で作った「ところてん」や「イギス豆腐」をいただき、
海の恵みを五感で感じたエコツアーだったと思います。


最後に船から高根島の中田さんご夫妻と地元の皆さんに手を振ってお別れしました。
観光地ではないので高根島のことを知らなかった方も多かったと思いますが、
瀬戸内海の島の魅力を味わってもらえたのではないかと思います。
高根島へはしまなみ海道を渡って車で行くことができます。
是非、訪れてみてください。