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中国四国地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [中国四国地区]

JPR事業~ぼくのわたしの「宮島子ども自然遺産さがし」~(2日目)

2014年08月17日
広島
2日目は前日に仕掛けた虫捕獲用トラップを回収します。
まず設置したライオン、クマ、イノシシ、スイギュウ、シカのフンの中で
どれに多く集まっているか予想します。


「シカのフンを食べる虫が集まってるんじゃないか」
「普段食べ慣れているシカよりたまには他のエサを食べたいんじゃないか」
「スイギュウのフンは水っぽくて食べやすそうだった」
「ライオンの臭いが一番臭いから集まりやすいんじゃないか」
など様々な推察がありました。

[いよいよ回収!]

[ライオンのフンが入ったトラップ]

回収したトラップを除いてみると
姿は見えませんがフンがモゾモゾと動いています。
菊間先生より虫の回収について指導を受け、
いざ回収にチャレンジ!

[フンを水で洗い流して虫を探し出します]

フンをエサにする虫とはどんな虫なのかというと…
エンマコガネやセンチコガネなどのフン虫です。
中にはオオセンチコガネという虹色に輝くきれいなフン虫も見つかりました。


回収したフン虫はフンの種類別に数や種類を調べました。



結果は次のとおり!


意外にも普段食べているシカのフンは全く人気がなくゼロ。
ライオン(肉食)→クマ(雑食)→イノシシ(雑食)→スイギュウ(草食)→シカ(草食)の順にフン虫が多く集まり、
肉食や雑食で臭いの強いフンが人気ということがわかりました。
自然界では水洗トイレのように流して終わり!というわけにはいきません。
どうして地球上がフンだらけにならないのか、
フン虫にはどんなフンが人気なのかを
フン虫トラップ実験を通して学ぶことができました。

そして、2日間で学習したことをふりかえり、
家族や友人に伝えられるようメッセージ付きの絵はがきを作成しました。
「ハクセンシオマネキが住む干潟」や「ウミホタルときれいな海岸」など
ずっと残していきたい自分にとっての「宮島子ども自然遺産」を選定し
レンジャーに認定してもらいました。

[認定証を受け取りました]

[宮島子ども自然遺産]

最後の最後は暑い中、包ヶ浦から桟橋まで1時間近くかけて徒歩移動。
2日間のJPR活動を終え、帰路につきました。

宮島は嚴島神社など歴史的建造物が有名ですが、
多様な生物が生息する豊かな森と海岸があります。
今回の活動で体験し発見した「宮島子ども自然遺産」を
たくさんの人に伝えていってほしいと思います。