アクティブ・レンジャー日記 [中国四国地区]
【体験教室】 ミサゴ観察会
2014年06月26日
高松
6月の五色台体験教室は、瀬戸内海でも香川県で比較的多く生息する猛禽類・ミサゴの観察会です。
ほぼ毎年、ビジターセンターからと阿弥陀越野鳥の森とでミサゴが営巣している姿を見ることができますが、今年6月上旬はタンベ池奥で営巣を確認できました。
講師は野鳥関連には毎回来て下さる、香川の野鳥を守る会会員・岩田さん。
梅雨時期のため、万が一ミサゴを観察できないことも想定して、いろんなアイテムも持ってきてくれました。
では、そもそもミサゴってどんな鳥なんでしょう?
ビジターセンター2階デッキから望遠鏡を使って早速観察してみましょう。
【あっ!あれだ!】
「ピーヒョロロロロ」と鳴く、普段見られるトビとの違いが分かったでしょうか?
この日は霧があり、視界がやや不良のためシルエットと白い腹部が少し見える程度でしたが、自身の目で確認できると参加者のみなさんは大はしゃぎ。
【ミサゴ本を使って解説】
ミサゴは北海道では夏鳥、沖縄では冬鳥ですが、気候が穏やかな瀬戸内では留鳥として見られます。
波の穏やかな瀬戸内海は、魚をエサとするミサゴにとって良い餌場となり、その中でも特に香川県では繁殖が多いのだそう。
香川県は日本一面積の小さな県とあり、陸から瀬戸内海までの最短直線距離が約30㎞。平野部の中に餌場となるため池と営巣となる林や小高い山が点在することから繁殖が多いのではないかと言われています。
猛禽類など大型野鳥は、成鳥になるにも時間がかかるため、エサの少ない冬季に幼鳥が死んでしまうこともあります。
ただ皮肉にも香川県内のため池には特定外来生物として問題視されているブラックバスが多く生息していることから、エサの減る冬場でもミサゴは成長できるのだそうです。
見られるのはミサゴだけでなく、ビジターセンターではさまざまな野鳥を見ることができました。
【コゲラ見えた!】
この日は、ホトトギス、ウグイス、ハシブトガラス、カワラヒワ、コゲラ、ホオジロ、ツバメにスズメが確認できました。
当日のように視界が悪いと姿こそ見づらいもの。
ですが、鳴き声だけで判断できるようになると、見えなくとも野鳥の気配を感じることができ、またどの方向にいるのか察知できます。
普段見慣れているスズメやカラスなども双眼鏡を通してじっくり見ると、種類を区別するポイントや模様などを発見できます。
【スライドショーを使ってミサゴを知ろう】
観察デッキで聞いたことを踏まえて、生態など詳しく見ていきます。
ミサゴは水面上空でホバリングをして魚を探し、足で魚をすばやくキャッチして安心して食べられる場所まで移動。
その時、魚の頭が前方にくるように持ち替えて、空気抵抗を押さえて飛びます。
岩田さんの奥様によると、魚を掴んでいる時はなぜか左足前になっているミサゴが多いとのことですが、理由は不明。
ちなみに捕食する魚はライギョ、ボラ、中にはダツのような細長いものから体長50㎝もある大きな魚まで好き嫌いなく、なんでも頭から食べるそうです。
そんな魚を掴む足はどんなものかというと・・・
【ウロコ状の足!】
ウロコ状は滑り止めにもなっており、ヌルヌルした魚を捕ることに特化した構造となっています。
【親鳥と幼鳥の姿】
幼鳥が飛ぶ練習をし出し、巣上を浮かび始めると3日後くらいには巣立ってしまいます。
そして、こんな画像も。
野鳥はお腹いっぱいだと重くて飛べません。
そのため消化を早くし、糞をして体を軽くしてから飛ぶことが多いです。
【最後はおさらいミサゴクイズ】
ミサゴの名前の由来は?など、みなさん全問正解したでしょうか?
観察デッキで解散した後も、岩田さんが持ってこられたペリット(野鳥が吐きだ出したもの)や巣、卵、羽根などじっくりと観察。
昆虫観察会にも参加してくれた男児は生き物が大好きらしく、夢中になって見ていました。
豊かな海だとミサゴのエサとなる魚も多く、また透明度が高いことでミサゴは魚を探すことが容易になります。
餌場の近くには安心して捕食できる場(森)があり、さらに巣作りしやすい松のような樹頂の平らな木があればミサゴは繁殖地として認識し、長く生息してくれるでしょう。
近代化に伴い、鉄塔に営巣したりとミサゴなりに環境変化の対応しようと頑張っていますが、そんな苦労せずとも人も一緒に暮らしていける、ずっとミサゴが安心して棲めるようにみんなで考えていきたいですね。
山~里~海の自然環境がバランスよく繋がってこそ生息できる野鳥のミサゴ。
その繋がりの大切さを知れた観察会でもありました。
ほぼ毎年、ビジターセンターからと阿弥陀越野鳥の森とでミサゴが営巣している姿を見ることができますが、今年6月上旬はタンベ池奥で営巣を確認できました。
講師は野鳥関連には毎回来て下さる、香川の野鳥を守る会会員・岩田さん。
梅雨時期のため、万が一ミサゴを観察できないことも想定して、いろんなアイテムも持ってきてくれました。
では、そもそもミサゴってどんな鳥なんでしょう?
ビジターセンター2階デッキから望遠鏡を使って早速観察してみましょう。
【あっ!あれだ!】
「ピーヒョロロロロ」と鳴く、普段見られるトビとの違いが分かったでしょうか?
この日は霧があり、視界がやや不良のためシルエットと白い腹部が少し見える程度でしたが、自身の目で確認できると参加者のみなさんは大はしゃぎ。
【ミサゴ本を使って解説】
ミサゴは北海道では夏鳥、沖縄では冬鳥ですが、気候が穏やかな瀬戸内では留鳥として見られます。
波の穏やかな瀬戸内海は、魚をエサとするミサゴにとって良い餌場となり、その中でも特に香川県では繁殖が多いのだそう。
香川県は日本一面積の小さな県とあり、陸から瀬戸内海までの最短直線距離が約30㎞。平野部の中に餌場となるため池と営巣となる林や小高い山が点在することから繁殖が多いのではないかと言われています。
猛禽類など大型野鳥は、成鳥になるにも時間がかかるため、エサの少ない冬季に幼鳥が死んでしまうこともあります。
ただ皮肉にも香川県内のため池には特定外来生物として問題視されているブラックバスが多く生息していることから、エサの減る冬場でもミサゴは成長できるのだそうです。
見られるのはミサゴだけでなく、ビジターセンターではさまざまな野鳥を見ることができました。
【コゲラ見えた!】
この日は、ホトトギス、ウグイス、ハシブトガラス、カワラヒワ、コゲラ、ホオジロ、ツバメにスズメが確認できました。
当日のように視界が悪いと姿こそ見づらいもの。
ですが、鳴き声だけで判断できるようになると、見えなくとも野鳥の気配を感じることができ、またどの方向にいるのか察知できます。
普段見慣れているスズメやカラスなども双眼鏡を通してじっくり見ると、種類を区別するポイントや模様などを発見できます。
【スライドショーを使ってミサゴを知ろう】
観察デッキで聞いたことを踏まえて、生態など詳しく見ていきます。
ミサゴは水面上空でホバリングをして魚を探し、足で魚をすばやくキャッチして安心して食べられる場所まで移動。
その時、魚の頭が前方にくるように持ち替えて、空気抵抗を押さえて飛びます。
岩田さんの奥様によると、魚を掴んでいる時はなぜか左足前になっているミサゴが多いとのことですが、理由は不明。
ちなみに捕食する魚はライギョ、ボラ、中にはダツのような細長いものから体長50㎝もある大きな魚まで好き嫌いなく、なんでも頭から食べるそうです。
そんな魚を掴む足はどんなものかというと・・・
【ウロコ状の足!】
ウロコ状は滑り止めにもなっており、ヌルヌルした魚を捕ることに特化した構造となっています。
【親鳥と幼鳥の姿】
幼鳥が飛ぶ練習をし出し、巣上を浮かび始めると3日後くらいには巣立ってしまいます。
そして、こんな画像も。
野鳥はお腹いっぱいだと重くて飛べません。
そのため消化を早くし、糞をして体を軽くしてから飛ぶことが多いです。
【最後はおさらいミサゴクイズ】
ミサゴの名前の由来は?など、みなさん全問正解したでしょうか?
観察デッキで解散した後も、岩田さんが持ってこられたペリット(野鳥が吐きだ出したもの)や巣、卵、羽根などじっくりと観察。
昆虫観察会にも参加してくれた男児は生き物が大好きらしく、夢中になって見ていました。
豊かな海だとミサゴのエサとなる魚も多く、また透明度が高いことでミサゴは魚を探すことが容易になります。
餌場の近くには安心して捕食できる場(森)があり、さらに巣作りしやすい松のような樹頂の平らな木があればミサゴは繁殖地として認識し、長く生息してくれるでしょう。
近代化に伴い、鉄塔に営巣したりとミサゴなりに環境変化の対応しようと頑張っていますが、そんな苦労せずとも人も一緒に暮らしていける、ずっとミサゴが安心して棲めるようにみんなで考えていきたいですね。
山~里~海の自然環境がバランスよく繋がってこそ生息できる野鳥のミサゴ。
その繋がりの大切さを知れた観察会でもありました。