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中国四国地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [中国四国地区]

体験!あしずり動物調査

2014年05月28日
土佐清水
先日、自然観察会「体験!あしずりの動物調査」を行いました。
講師は四国自然史科学研究センターの谷地森先生です。

今回は野生動物の調査に使用する、無人撮影カメラの設置を体験!
当日の天気はどんより曇り空で途中から雨も降り出しましたが、
なんとか決行することができました。

まずは、バスで現地へ移動し、
先生が以前、無人撮影カメラで撮った写真も見せてもらいながら、
カメラの使い方を説明していただきました。
こんな風に動物が撮れるのか…!?期待が膨らみます!



現地に着いたら、けもの道沿いに設置するなどカメラの仕掛け方のコツを伝授してもらい、
3班に分かれ、動物の気持ちになって思い思いの場所へカメラを仕掛けました。





【仕掛けられたカメラ】
これからどんな動物が写るのでしょうか。結果は約1ヶ月後のお楽しみです♪
他にもアオバトの羽が見つかったり、コウモリのねぐらになる仕掛けも見ることができました。


そして、待ちに待った約1ヶ月後!
回収したカメラの写真確認会を行いました。


結果は・・・
全ての班の仕掛けたカメラで動物が撮影されていました!
仕掛けた場所によって写った数や種類も様々でしたが、
タヌキ、イノシシ、ネズミなどの哺乳類に加え鳥類など全部で10種以上が確認できました。

【左上:イノシシ、右上:シロハラ、左下:イタチ、右下:タヌキ2頭】


写っていた動物を少しご紹介↓

【タヌキ】
光に反応するのか、目がくらむのか…
こんな風にばっちりカメラ目線で同じ個体が連続で写ることがあるようです。
タヌキのロードキル(野生動物の交通事故死)が多いのも、
車のライトに反応して立ちすくんでしまうのが要因の1つかもしれません。


【ミゾゴイ】
繁殖のため夏に日本へ渡ってくる希少な鳥類の1種。
足摺では、すでにこの時期から渡って来ていることがわかりました。
やはり暖かいからなのでしょうか?

写真を確認しながら、写った動物のお話しをしてもらった後は、
足摺だけでなく四国全体の哺乳類やその調査・研究についてのお話しもしていただきました。
また今回の確認会は、大月地区パークボランティア(以下PV)の方の研修も兼ねて行いました。
いつもは海での活動が多いPVの皆さんですが、山の自然の話しも聞ける良い機会となりました。


普段できない野生動物の調査の体験を通し、
なかなか目にすることの少ない野生動物が身近な山の中に暮らしていることを知ってもらえたのではないかと思います。
このような機会に身近な自然や生きものに少しでも興味や関心を持ってもらえると嬉しいですね。

谷地森先生、参加して下さった皆さん、ありがとうございました(^^)

★クイズ★
写真の中のネズミを探せ!

答えは次回のAR日記で…