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中国四国地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [中国四国地区]

【五色台】 遊歩道を散策しよう!

2014年05月02日
高松
五色台ビジターセンター周辺にはお散歩感覚で散策できる遊歩道が通っています。
五色台ビジターセンターから奥にある休暇村讃岐五色台までは車道を通ると約1㎞。もちろん、どちらにも駐車場はあります。
遊歩道はその車道の左右にある森の中を歩くコースとなっています。
遊歩道の中には沢や池、竹林や常緑林などさまざまな様相が見られます。
そんな4月27日現在の五色台遊歩道の様子をご紹介します。


【タケノコ】

イノシシに全て食べられてしまったかと思っていましたが、いくつか大きくなったタケノコを見つけました。
イノシシがどんどん木や竹の根を掘り返して食べてしまうので、強い生命力を持つ竹でさえその掘り返す勢いには疲れてしまったようで、ここ1~2年程はいいタケノコが生えてこなくなりました。
そんな中見つけたタケノコでしたが、ここまで大きくなっているとアクが強くてえぐいかもしれませんね。


【オンツツジ】

サクラが終わり、森の中に彩りを添えてくれるのが紅赤色の花を咲かせるオンツツジ。
同じ時期に咲くよく似たツツジでヤマツツジがあります。
違いはというと、ヤマツツジは雄しべが5本で枝と葉に褐色の毛があり、オンツツジは雄しべが10本ということ。
今から開花ピークを迎えるオンツツジをぜひ見て欲しいですね。

クラフトハウス車道出入り口~魚の池に向かっていると、フワフワと綿毛が。

【雪のようにたくさん舞っていました】
上を見上げると・・・

【正体は・・・ヤマナラシでした】

3月下旬には一瞬「毛虫!?」と見えてしまうような紅紫色をした雄花序がポトポトと落ちてきて、その1ヶ月後には伸びた黄緑色の雌花序にできた綿毛の付いた種子が風に乗って舞います。
ヤマナラシはタンポポの綿毛と違い樹高が高く、風のあったこの日は粉雪が降ってきたかと思うような、少し幻想的な遊歩道となりました。


【魚(うお)の池】
少し濁ってますが、生き物はたくさんいます。


【羽化したばかりのフタスジサナエ】

トンボを多く見られる魚の池周辺で、フタスジサナエが姿を現し始めました。
水からあがりヤゴから羽化したばかりのようで、まだ羽根が柔らかく、くっついていました。
少し時間をおいて、またトンボを見てみると少しだけ羽根が開いていました。
魚の池周辺で羽化したばかりのトンボは下草に掴まっていることが多いので、今の時期は足下に目をやると見つけられるかもしれません。
もし、こんなトンボを見かけたら捕まえずにそっとしておいてください。
トンボはカラダが乾くまでじっとしているので、近寄っても案外逃げないことが多いので、飛び回る前にじっくり観察できるチャンスです。
そして、近くには羽化殻もあると思うので、それを探してみるのもいいですね。
ただし、魚の池は堤が急なので、お子さんは大人の方と一緒に見て下さい。


【カナヘビが仲良くひなたぼっこ♪】

歩いているとカサカサッと何かが動いた音がすれば、何か生き物がいるかもしれませんよ。
しかし、そこには毒を持ったマムシ!という場合もあるので、いきなり手を差し出すのはやめましょう。
他にも気を付けて欲しいのは・・・


左上:タラノキ  右上:サンショウ
左下:コクサギ  右下:シャガ

気を付けるのは写真上の2つ。
タラノキもサンショウにも大きなトゲがあるので、特に身長の低いお子さんには注意していただきたいと思います。
下写真のシャガとコクサギは沢の周辺にたくさん見られます。
コクサギは「小臭木」と書きますが嫌な臭いではなく、柑橘に似た良い香します。
遊歩道上では沢に多くありますので、ぜひその香りを楽しんで頂ければと思います。

遊歩道は勾配も少なく歩きやすいですが、部分的にイノシシの掘り返しによって道が崩れている所もあるので、スニーカーなど歩きやすい靴、ケムシも出始める時期なのでなるべく長袖長ズボンだとより安全ですね。
またビジターセンターでは、マイ箸づくりや竹とんぼ、木製ストラップや丸太パズルなど「雨が降ってきた!」という時でも屋内で楽しめるクラフト体験がありますので、いつでも楽しめますよ。




********五色台ビジターセンターからのお知らせ********
   『GW特別プログラム! 貝殻と流木のアート』
 浜辺に漂着した貝殻や流木を使って置物や表札をつくろう!

日 時:5月3日(土)10:00~12:00 13:00~16:00
申 込:上記時間内に随時受付中(ただし、限定20個先着順)
参加費:200円/人
場 所:五色台ビジターセンター