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中国四国地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [中国四国地区]

【体験教室 】 讃岐の凧づくり

2014年05月01日
高松
「お正月じゃなくて4月に凧づくり?」と不思議に思った方もいらっしゃるでしょう。
ですが、日本凧の会によると凧揚げはお正月だけでなく風があれば1年中行うもので、その全国大会も日本海~北海道~太平洋を巡回するため、毎週末のように各地で行われているそうです。そして、世界大会もあるのだそう。

今回初プログラム「讃岐の凧づくり」では、自分たちで好き好きに描いた「ごんぼ凧」を作り、最後に凧あげをしました。
ごんぼ凧は香川県中部・中讃岐地方に伝わる凧で、和紙と3本の竹ひごを使います。
講師は、昨年10月に一輪挿しを教えて頂いた日本凧の会桃陵支部長である林さん。


【企画展「お正月あそび」】
昨年12月から約2ヶ月間、五色台ビジターセンターで開催した企画展で展示させて頂いた凧も林さんからお借りした凧でした。

凧づくりで組立ても重要なのですが、凧をあげた時に見える絵も大切。
小さな絵柄よりも高く飛ばしても見える大柄がいいとのことですが、
文字と同じで大きく描こうとするとバランスがなんとも難しい!
凧作り名人=絵も上手い!林さんから顔を描く時のコツを教えて頂きました。


【顔を描く時のコツは・・・】
縦線、横線を引いた後に目、鼻、口を配置するとバランスよくなるのだそう。他にもいろいろなコツを教えてもらった後、自分たちの凧を作っていきます。




【寝っ転がったりとまるでお家にいるよう(笑)】

鉛筆で下書きする子、いきなりクレヨンで描く子、好きなアニメのキャラクターや予めこちらで用意した図柄を元に描く子などさまざま。
いざ「絵を描いて」というと大人は大抵躊躇したり、周りの様子を見ながらすることが多いのですが、さすが子ども達は一切の迷い無し!
図柄を見ずとも描く子供達に大人は感心しきりでした。

絵が描けたら、裏返しにして縦方向→横方向→湾曲の順で竹ひごをボンドで接着していきます。
ボンドはケチらず、しっかり付けた方がよく接着できます。


【縦ひごの後に横ひごを接着】

【最後に湾曲させた竹ひごを接着します】

接着した後、竹ひごからはみ出したボンドはティッシュなどを使い、キレイに拭いておくこと、また敷いている新聞紙と凧がくっつかないように注意してくださいね。
竹ひごを接着できたら、さらにしっかりくっつくように4枚の補強紙を付けます。


【最後に吊り糸をこうやって・・・】
吊り糸を持って、凧の下部が少し下に傾くのがいいバランスなのだそうです。
凧をあげてみて、クルクルと凧が回るようならバランスが悪いとのことです。

さぁ、いよいよ凧をあげてみましょう!!


【高くあがったよ!】

クラフトハウスの広場は林に囲まれており、その木々を超えて風が下りてくるためやや難しい場所ですが、木々の高さを超えれば安定して高くあがります。
最近は電線があったり、あげられる広場がなかったりとお正月でもあまり見られない凧あげですが、やってみるとやっぱり楽しい!
参加されたお父さんは釣り竿を使って高く凧あげをしていたのだとか。
凧あげは風の吹く方向や吹き方、他の凧の動きなど見ながらあげるので意外と頭脳戦なのと、凧が風にぐいぐいと引っ張られるため力が要ります。
凧あげは誰にでも楽しめ、世代に関係なく遊ぶことができるオススメ昔遊びです。


【ごんぼ凧の作り方】