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中国四国地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [中国四国地区]

瀬戸内海国立公園80周年記念 キックオフ!

2014年03月18日
高松
昭和9年に雲仙、霧島とともに日本で最初に国立公園に指定された瀬戸内海国立公園。
古くから海上航路の要として、また明治の頃より海外の方から世界の宝石とも例えられた瀬戸内海は、多島海景観美だけでなく人と文化が織りなす人文景観も加わり国立公園に指定されました。
そして今年、平成26年3月16日には80周年を迎えます!
そのキックオフとして指定日である3月16日に屋島、小豆島の寒霞渓、岡山県鷲羽山の3ヶ所で備讃瀬戸ウォーク&セレモニーが行われました。

3ヶ所で行われたウォークには各コース定員50名に対し3~5倍の応募があり、今回はなくなく抽選とさせて頂きました。
高松ARが参加した屋島ウォーク登山コースには、岡山県、香川県内から各約50名が参加し、屋島寺への遍路道ではなく西古道から登りました。(下図ピンク塗りルート)


【屋島登山ルートマップ】

【西古道から桃太郎茶屋前を目指します】

毎年利用している浦生(うろ)ルートよりは少し楽な道ですが、それでも斜面をほぼまっすぐに登るため結構バテてきます(汗
50分位歩き続けた頃には途中座り込んでしまう方もいましたが、スタッフに付き添われながら、参加者同士の「頑張って」という声がけのおかげでゆっくりと自分のペースで登り切ることができました。


【山上へ到着!みんな頑張りました!】

少し霞がかっていますが、皆さん展望地から眺められる市街地と瀬戸内海と楽しんでおられました。
この日は多くの報道機関も来ており、瀬戸内海国立公園と同じ80歳を迎えたご夫婦がインタビューを受けていました。(ご夫婦は登山コースに参加です!)


【南嶺の山上最南端・冠ヶ嶽と経塚】

山上展望地はほとんどが海を眺めることができますが、ここ冠ヶ嶽からは讃岐平野を望むことができます。
講師の里山ボランティアガイド顧問・林巍(たかし)さんから屋島についてのお話があり、その中でも「山は昔から山岳密教として信仰しており、自然そのものを祀っていた。産土(うぶすな)神を祀っている地元の里山をもっと大切にして欲しい」というお話が印象的でした。


【屋嶋城(やしまのき) 城門復元現場を見学】

高松市教育委員会文化財課の渡邊さんより、日本書紀に書かれていた古代山城の説明があり、もっと知りたい!と言う方は、~3月30日まで高松市石の民俗資料館にて「屋嶋城が築かれた時代」企画展が開催されていますので、そちらにも足を運んで頂ければと思います。

そしてキックオフセレモニーが始まります。

【屋島小学校児童による屋島賛歌合唱】

香川県知事や高松市長、各議長、環境省からは牧原環境大臣政務官が主催挨拶をされ、講師の林さんよりキックオフ宣言後、ウォーク参加者は北嶺へと出発します。
この他、We Love Yashima宣伝隊長であり高松市出身の松本明子さん、探検隊長の荒俣宏さんのトークショーやライブ、瀬戸内海国立公園パネル展、クイズラリーや瀬戸内ガールの発表などが行われ、多くの方で賑わいました。

もちろん一般参加者だけではなく、ウォークスタッフとして活躍された里山ボランティアガイド組合、地元屋島を大切にするこちらの方々のおかげでイベントが無事に行われました。


【元気YASHIMAを創ろう会のお接待】

南嶺からウバメガシ林を抜けて北嶺の広場に到着すると、元気YASHIMA創ろう会の方々による飴湯、生姜湯、お茶の温かいお接待。
北嶺広場の池にはたくさんのカエルの卵塊、オタマジャクシが孵っており、休憩中の参加者は「うわ~、いっぱい~」と観察も楽しんでいました。
もちろん大人だけでなく、小さな子も池に落ちそうなくらい体を乗り出してじーっと見ていました。


【遊鶴亭からの眺めを楽しむ】

広場での「登山コースの香川県内参加者50名は県道まで下山し出発地へ戻る」という説明に早とちりした他コースの方が「私たちは遊鶴亭へ行かないの?」と聞かれ
「もちろん皆さん行きますよ」と答えると「よかった~」と安心顔。
多くの方が遊鶴亭まで行くのを楽しみにしていたようでした。

7月12、13日には記念シンポジウム、他にも県内においては80周年を記念した様々なイベントが催されます。
今まで瀬戸内海国立公園を知らなかった人、また聞いたことあるけど?だった方やもちろん携わって下さっている方により瀬戸内海国立公園を訪れ、楽しんで頂けるよう取り組んでいきたいと思います。


【少し霞がかっていますが、それもまた美しいのが瀬戸内】