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中国四国地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [中国四国地区]

宮島地区パークボランティア研修会開催②

2014年02月14日
広島
海の中は陸に比べ観察が難しいところ。
ダイビングでもしない限りなかなか見る機会がありません。
そこで、研修会午後の部は里山から瀬戸内海の水棲生物を飼育している宮島水族館の見学とバックヤードツアーを行いました。

館内見学前にまずはバックヤードツアーです。
水面に上がって様子をうかがう魚や

[ミノカサゴ]
エサとなるプランクトンの飼育場所を見学したり、

[プランクトンの解説]

[プランクトンの卵はさらさらの状態で缶に入って売られているそうです!]
水族館で使用する海水のろ過方法や水槽の掃除方法など
飼育員の方の生のお話をうかがうことができました。

続いて、館内で観賞できる瀬戸内海の生き物をご紹介します。
生きた化石カブトガニ!
♂♀の連結個体もいました。なかなか自然界では見られません。


これは何かわかりますか?
見た目通りのネーミングですがウミサボテンといいます。
日中は縮まって砂地に隠れるため、
水族館では暗くして展示しています。


広島では福山の松永湾にしか生息していないトビハゼ。
ムツゴロウのように胸びれを使って泥干潟を這う姿が愛らしい!



“海のゆりかご”アマモ場も展示してあります。
ちなみに何匹生き物がいるか分かるでしょうか?
アマモに似せて身を隠すヨウジウオがたくさんいます。

[縦に泳ぐ黄色の魚がヨウジウオ]
タツノオトシゴも流されないようアマモに尾を絡めていました。


アマモに生息するこちらの生き物、何か分かるでしょうか?

[メリベウミウシ]

こちらも瀬戸内海ならでは!牡蠣筏です。
牡蠣1個は1日風呂桶1杯分の水を浄化するといわれ、
また様々な生物の隠れ家にもなっています。

[水中の牡蠣筏の様子]
そして、目玉はやはりスナメリ!
昨年5月に誕生したメスの赤ちゃんがかなり大きくなっていました。
現在名前を募集中です☆

[スナメリの親子]

普段観察会などで生き物を採集して観察することはあっても、
水中での自然の姿を観ることはありません。
水族館での展示は生き物本来の行動を間近で見れる貴重な場所だと改めて思いました。
宮島水族館には他にもたくさんの生き物が展示しています。
是非ここで普段出会えない海の生き物を観察してください!