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中国四国地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [中国四国地区]

あけましておめでとうございます ~宍道湖渡り鳥飛来数調査~

2014年01月09日
松江
新年あけましておめでとうございます。
本年が皆様にとって健康で平安な年でありますこと、そして地球の環境が良い方向に向かうことを祈ります。
年末年始はいかがお過ごしでしたか。今年は9連休だったと言う方も多かったと思いますが、仕事始めはスムーズに入れましたか?     
この事務所でも仕事が始まりましたが、早速宍道湖の渡り鳥飛来数調査をおこないました。

この日は山陰の冬としては数少ない晴れ渡った一日でした。
空気は冷たいですが、風が弱く日差しが嬉しいです。

【風がやみ、湖面が鏡のように静まりました。右寄り奥にちょこんと見える山が三瓶山です。】
湖にはシジミ漁の船が出ています。鳥たちものんびりと過ごしているように見えます。
カモたちは更に南下したのでしょうか。最盛期には何万羽と数えましたが今はそれほどではありません。
数は少ないのですが多くの種類が混ざり合って分散していたので、カウントするのに時間が掛かりました。
頭に冠でも乗せているような羽が特徴的な水鳥が見えます。カンムリカイツブリです。年前までは10羽前後しか見られなかったのですが、数が多くなってきました。例年年を越してから多くなって見られる鳥です。

宍道湖西岸の田んぼでは、コハクチョウの群がお食事中でした。泥に首を突っ込んでパチャパチャと水をはじく音がにぎやかです。真っ白なコハクチョウの顔は泥だらけです。
カウントしている最中にも、ちょくちょく小さな群が舞い降りてくるので困りました。

【バックに見えるのは大山です。この日は宍道湖の西岸からもハッキリ見えました。】

今日はマガンが見当たらないなあと思っていると、ガアガアと騒々しい音と共に大きな群が飛んできました。
宍道湖に注ぐ斐伊川の河口で昼休みをしていたのです。午後からの食事に一斉に飛び立ったところでした。

【三瓶山をバックに宍道湖の平野をマガンの群が飛びます】

ここではバードウォッチングをされている方の車を見受けます。他県ナンバーもあります。
地元にとってはなんてことはない普段の光景も、どこにでもあるわけではないのですね。
マガンは昔どこにでもいた鳥だそうですが、今ではここ宍道湖周辺が西日本唯一の大きな飛来地になってしまいました。
この宍道湖が、これからも末永く野鳥たちの楽園であり続けることを願わずにはいられません。

【河口にはまだ休憩しているコハクチョウとマガンがいました。】

環境省ホームページ内の「渡り鳥の飛来状況」より、調査した結果を御覧いただくことができます。
URLは下記の通りです↓
http://www.env.go.jp/nature/dobutsu/bird_flu/migratory/ap_wr_transit/index.html