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中国四国地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [中国四国地区]

【鏡ヶ成】草原景観保全作業を実施しました

2013年11月19日
米子
例年より遅めの初冠雪を迎えた大山。
今週も寒波の影響により、積雪が見られます。
一気にやってきた大山の冬。
アウトドアはもちろん、車での走行にも十分な注意が必要です。
これからの季節、大山周辺でのレジャーを計画されている方は、
十分ご注意ください。

それでも先週末は一端天候も落ち着き、
11月16日には鏡ヶ成草原景観保全作業を実施することができました。
鏡ヶ成には、標高900mに草原景観が広がり、希少な湿原環境があります。
これらは歴史的に地域農業との関わりの中で保たれてきた自然環境です。
しかし、ひとの暮らしのスタイルが時代とともに変化する中で、
草原景観・湿原環境の維持にも課題が出てきました。
現在では、一般にボランティアさんを募集し、春と秋の年2回、
草原・湿原という希少な自然環境を守るための保全作業を実施しています。

当日は、刈り取り実施区域でのササや低木の回収作業を行いました。
ササや低木などを除去し、地表面の日照を確保して草原・湿原性の植物が生育できる環境を保全します。
刈り取りを始めてから5年目、
ボランティアさんのご協力を得て実施してからは2年目を迎えます。
刈り取り実施区域の地表面の状態も、
チシマザサの強靱な地下茎が一面に張り巡らされた状態だったものが、
少しずつ変化してきているように見られます。
これからも、ボランティアさんのご協力を得ながら、
鏡ヶ成の草原・湿原を見守っていきたいです。


作業の様子。
ササや低木を除去し、地表面の日照を確保します。

当日は天候も良く、作業をしていると寒さも忘れるほどでした。
烏ヶ山もきれいに見えました。

力強いボランティアさんのご協力のもと作業実施できました。
本当にありがとうございました。

これまでに刈り取った低木からの萌芽を防ぐため、
細かな作業も行って頂きました。

刈り取り実施範囲には、ツルリンドウの実も見られました。
これからも、鏡ヶ成の草原・湿原を見守っていきたいです。