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中国四国地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [中国四国地区]

9月9日は隠岐の新記念日に (今回はテーマ色々です)

2013年09月11日
松江
9月に入り8月の暑さがうそのように涼しくなりました。秋の虫の音がいいですね。
日中は暑い日もあれば涼しいを通り越して肌寒い日もあり、体が慣れていないぶん体調を崩さないように気をつけなければなりません。

さて真夏が終わったばかりですが、冬の私の仕事である宍道湖の渡り鳥の調査が今月から始まりました。上旬、中旬、下旬の月3回の調査は、冬の渡り鳥が北に帰る5月頃まで続きます。
近頃は雨の日が続いていましたが、調査初日は晴れました。視界も良好で遠くまで見渡せましたが、冬の水鳥の群は見られませんでした。ただキンクロハジロ(白黒のカモ)だけはすでに数十羽姿が見られました。これから秋の訪れと共に日に日に増す事でしょう。

【近頃の雨続きで宍道湖の水位は高く泥で濁っていました。】

話は変わりまして、今年は大山隠岐国立公園が誕生して50周年の節目の年です。
大山隠岐国立公園は、昭和11年2月1日に「大山国立公園」として指定され、その後、昭和38年4月10日に隠岐諸島・島根半島・三瓶山と蒜山地域を追加指定し、「大山隠岐国立公園」に名前を変えて誕生しました。
50周年に伴って今年は三瓶山を中心に各種イベントなどがおこなわれています。これから行楽には良い季節。三瓶山に遊びに行かれてはいかがですか。

※「“三瓶山”国立公園指定50周年記念事業公式サイト」のホームページアドレスです↓
http://nature-sanbe.jp/sanbe50th/

その一環としてこの春、三瓶山・隠岐・島根半島を紹介する展示会が三瓶自然館サヒメルでおこなわれました。
現在その展示の一部をお借りして鳥取県の大山で出張展示をおこなっています。
9月25日(水)まで大山の拠点 大山寺にあるビジターセンター「大山情報館」でおこなわれています。入場無料ですので、大山寺に来られる方はぜひちょっとお立ち寄りください。

【パネルのみの展示ですが、わかりやすくて興味深い内容ですよ。】

そしてそしてまたまた別の話題ですが、待ちに待ったニュースが届きました。
東京オリンピック開催決定!・・・もそうですが、それではなくて・・・、
隠岐諸島が「世界ジオパーク」に認定されました。\(^O^)/

9月9日18時過ぎ、韓国済州島で開かれていたジオパークネットワーク大会の場で、「島根県隠岐諸島を世界ジオパークに認定する。」と発表がありました。
昨年残念ながら情報不足を理由に世界ジオパーク認定保留を告げられてから1年、今回悲願達成となりました。
日本では6地域目の認定となります。
世界的に見ても貴重な地質と地形、特有の生態系、更には独自の歴史と文化が評価されたのです。



隠岐諸島には大地の変遷の歴史が詰まっています。ユーラシア大陸と一体だった時代、湖の底だった時代、深い海底にあった時代、火山活動によって隆起した時代、島根半島と陸続きになった時代、離島となった現在。これらの大地の歴史を見る事が出来るのです。


【雄大な海岸景観としても楽しめ、その素晴らしさは国立公園として折り紙付きです。】

またこのような成り立ちを経たからこそ、世界的に見ても珍しい特有の生態系が出来上がりました。北方系や南方系、大陸性、高山性、さらには氷河期の植物までもが一色単に同じ標高で見られます。もちろん隠岐固有の動植物もいます。

【圧倒的な存在感がある「乳房杉」。 日本海側に分布する「ウラスギ」のルーツは隠岐であるとも考えられています。】
さらに隠岐には独自の歴史・文化があり、それらは今なお守り継がれています。
隠岐には様々な不思議と魅力があります。これを機会に隠岐の不思議を探ってみてくださいね。

※「隠岐ジオパーク」のホームページアドレスです↓
http://www.oki-geopark.jp/