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中国四国地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [中国四国地区]

第20回瀬戸内エコツアー開催! 

2013年08月27日
広島
瀬戸内エコツアーも今年で20回を迎えました。
今までは大久野島周辺の島々で登山や海の生きもの観察を行っていましたが、
今回初めて大久野島で開催しました。

忠海港を出港し、ひょうたん島や多々良大橋周辺をクルージング。
多々良大橋は斜張橋(しゃちょうきょう)の中では世界第2位の長さを誇ります。

[近くで見ると迫力があります]

大久野島に到着後はところてん作りです。
ところてんって何から出来ているかご存じですか?
寒天などに使われる「テングサ」という海藻が原料になります。

[左が実際の色のテングサ、右は何度も洗って干して下準備をしたテングサ]
①まずはテングサをしっかり水洗いし、付着物を取り除きます。


②大鍋に水とテングサを入れ、20~30分ほどよく煮出します。
(大さじ1~2杯の酢を入れると繊維がより分解されやすくなります。)


③最後にさらしでこしてバットに流し入れ、表面の泡を取り除きます。


あとは冷やして固まるのを待つだけ!
その間に昼食をすませ、東海岸へ磯の生き物観察に行きました。


広島県では磯の海藻や生物20種を指標生物として選定し、
観察できる生物種によって海の水質を調査することができます。
今回はそれらの指標生物を中心に生き物を観察しました。
すると、きれいな海の指標とされるクロフジツボやケガキ、
アオガイなどの生物を観ることができました。
私もいろんな磯を観てきましたが、
クロフジツボがわんさか付着しているのを見るのは初めてでした。
指標生物の20種のうち16種が観察され、
なんと91.2点で「大変きれない海」という結果となりました!
その昔、毒ガス工場で製造された毒ガスやヒ素の影響があった大久野島で
これだけ豊かな生物相やきれいな水質が証明されたことはたいへん喜ばしいことです。

[観察できた生き物]

磯観察後は待ちに待ったところてんの試食です!
この辺りでお馴染みの食べ方(ポン酢・カラシ・ネギ・ゴマ)でいただきました。
※関東でお馴染みのきなこ×黒蜜という食べ方もおいしいです。
「ところてんはあまり好きじゃないのに今日はおかわりまでしてしまった」という参加者の方もおられました。
やっぱり自分たちで作った無添加のところてんは最高ですね!


[初めてのてんつきにチャレンジ!]
エコツアー終了後は休暇村での温泉サービス付き。
蒸し暑い一日でしたが、
汗を流して帰られた方も多かったようです。

海の生きもの観察や海藻を使ったところてん作りを行い、
瀬戸内海の豊かな恵みを感じた一日だったのではないかと思います。


海の生き物調査をやってみたい!という方は下記URLをご覧ください。
ecoひろしま(広島県海岸・干潟生物調査マニュアル)
http://www.pref.hiroshima.lg.jp/site/eco/c-manyual-manyual3.html