アクティブ・レンジャー日記 [中国四国地区]
【体験教室】 昆虫観察会
2013年08月06日
高松
8月入ってすぐの体験教室は定員いっぱいとなった昆虫観察会。
今回の講師は中学校教諭でもあり、昆虫愛好家でもある薬王智さんです。
最初に危険な植物や生き物について、また捕虫網など道具の使い方を教わります。
継ぎ竿捕虫網の使い方をレクチャー
(写真の使い方は参考です。人に網はかけないでくださいね)
そして、いよいよ昆虫探しへ。
どのくらい昆虫を見つけられるでしょうか。
まずはビジターセンター(以下VC)スタッフがあらかじめ仕掛けておいたトラップを見ていきましょう。
地中トラップにはシデムシとオサムシなどが、樹幹にはキマワリが掛かっていました。
子ども達に人気のカブトムシは残念ながら見つからず。
地中トラップに掴まった昆虫を見ると共通点が見つかりました。
それは生き物の死骸や昆虫を補食するということ。
これらの昆虫は自然界の分解の役割を担っており、土作りの名人たちです。
※シデムシについては下記参照↓↓
http://chushikoku.env.go.jp/blog/setonaikai/a-takamatsu/index_7.html
(2011年7月19日「紫陽花と分解者」)
キマワリは樹木が枯れると現れるのだそう。・・・なんだか死に神のようですね。
スタッフが薬王さんに
「トラップはこの設置方法でいいですか?」と聞くと
「地中トラップは隣接させずに一定間隔空けた方が引っ掛かりやすい。
餌はレトルトのちらし寿司の元がオススメ。またトラップ毎に餌を変えて
みると昆虫の好みの餌が分かりますよ。」
「樹木トラップは、果物などをビニール袋に入れ2~3日日なたに置き
発酵させたものがいい。オススメはパイナップル。
昆虫は匂いで寄ってくるので、匂いが弱いと寄ってこない。
あと樹木餌シートを掛ける時は、上から段ボールなどかぶせておくと
カブトムシが隙間から入りやすいよ。」
夏休みの宿題にもってこいの情報をいろいろ教えてくれます。
ただこれら仕掛けたトラップには、プラスチックカップや餌を入れるためのストッキングなど自然界では分解できないものを使っています。
そのまま放置せず、仕掛けた後は持ち帰って適正に処分して下さい。
さぁこちらは人間が仕掛けたトラップではなく、ある昆虫が仕掛けたトラップが。
【この穴はそうなのかなぁ】
穴の中にはウスバカゲロウの幼虫がいました。アリジゴクとも呼ばれていますね。
細い枝を使ってウスバカゲロウをつつくと、釣りのように引っ掛かります。
これはアリジゴクにかかった獲物を捕獲するウスバカゲロウの習性を使った遊びです。
近くの原っぱではツマグロヒョウモンを発見。
よく見るとメス1匹に対しオスが2匹。メスの取り合いをしているようでした。
メス(赤)とオス(青)が交尾中のところ、別のオスが横恋慕中
オスのチョウを見つけたら釣り竿にチョウを模ったものを付け、ヒラヒラさせるとメスだと思って付いてくるんだそう。
この時はすでにメスがいたので、見向きもしてくれませんでした。
林内、草原など環境が変わると見られる昆虫も変わります。
魚の池では多くのトンボとそこに棲む水生昆虫が見られます。
【トンボ、捕まえられるかなぁ】
トンボはすばしっこくなかなか網に入りません。
しかし・・・
【1匹だけいたギンヤンマを捕まえました!】
薬王さんが長い網を使って捕獲に成功!
間近で見ることの少ないギンヤンマを子供ばかりでなく、大人も食い入るように見ていました。
さて、トンボばかりでなく水面にスイッと浮かぶアメンボにも注目。
何やら実験を行っています。
水槽にアメンボを入れて、何かを注ぎます。
すると・・・
(分かりづらいですが)水面上にいたアメンボが沈んでいく!
アメンボは脚全体に細かい毛が密生していて、水の表面張力を利用して浮かんでいます。この実験では、洗剤を注ぐことでそれに含まれる界面活性剤によって表面張力が弱まり、アメンボが沈むということが分かります。
ところで、アメンボの名の由来を知っていますか?
【くんくん。何の匂いがする?】
実はアメの匂いがするんです!・・・子ども達は疑いの表情。
(そりゃ、そうでしょう)
アメンボはカメムシと同じ構造をしており、体にある臭線から発せられる匂いが甘い?匂いなんだそう。人によってはサツマイモの匂いがするとか。
最初はなかなか昆虫を見つけられませんでしたが、目が慣れてくると擬態している昆虫もすぐに見つけられるようになり、こちらが「え?どこどこ」と教えてもらうほど。
【捕まえてはじーっと観察する子ども達】
捕虫網の使い方や昆虫の捕まえ方も薬王さんから教わった通りにできました。
正しい道具の使い方はその道具を長持ちさせることでもあり、昆虫の捕まえ方は昆虫を傷付けることなく捕まえやすい方法でもあります。
観察会を終えた頃には「苦手だったけど昆虫が好きになった」という子供も。
昆虫は生活の中で1番身近にいる生き物です。
今回の観察会で習ったトラップなど使ってみたり、また季節が移り変わると現れる昆虫の種類が変わるのかなどいろいろ観察してみてくださいね。
今回の講師は中学校教諭でもあり、昆虫愛好家でもある薬王智さんです。
最初に危険な植物や生き物について、また捕虫網など道具の使い方を教わります。
継ぎ竿捕虫網の使い方をレクチャー
(写真の使い方は参考です。人に網はかけないでくださいね)
そして、いよいよ昆虫探しへ。
どのくらい昆虫を見つけられるでしょうか。
まずはビジターセンター(以下VC)スタッフがあらかじめ仕掛けておいたトラップを見ていきましょう。
地中トラップにはシデムシとオサムシなどが、樹幹にはキマワリが掛かっていました。
子ども達に人気のカブトムシは残念ながら見つからず。
地中トラップに掴まった昆虫を見ると共通点が見つかりました。
それは生き物の死骸や昆虫を補食するということ。
これらの昆虫は自然界の分解の役割を担っており、土作りの名人たちです。
※シデムシについては下記参照↓↓
http://chushikoku.env.go.jp/blog/setonaikai/a-takamatsu/index_7.html
(2011年7月19日「紫陽花と分解者」)
キマワリは樹木が枯れると現れるのだそう。・・・なんだか死に神のようですね。
スタッフが薬王さんに
「トラップはこの設置方法でいいですか?」と聞くと
「地中トラップは隣接させずに一定間隔空けた方が引っ掛かりやすい。
餌はレトルトのちらし寿司の元がオススメ。またトラップ毎に餌を変えて
みると昆虫の好みの餌が分かりますよ。」
「樹木トラップは、果物などをビニール袋に入れ2~3日日なたに置き
発酵させたものがいい。オススメはパイナップル。
昆虫は匂いで寄ってくるので、匂いが弱いと寄ってこない。
あと樹木餌シートを掛ける時は、上から段ボールなどかぶせておくと
カブトムシが隙間から入りやすいよ。」
夏休みの宿題にもってこいの情報をいろいろ教えてくれます。
ただこれら仕掛けたトラップには、プラスチックカップや餌を入れるためのストッキングなど自然界では分解できないものを使っています。
そのまま放置せず、仕掛けた後は持ち帰って適正に処分して下さい。
さぁこちらは人間が仕掛けたトラップではなく、ある昆虫が仕掛けたトラップが。
【この穴はそうなのかなぁ】
穴の中にはウスバカゲロウの幼虫がいました。アリジゴクとも呼ばれていますね。
細い枝を使ってウスバカゲロウをつつくと、釣りのように引っ掛かります。
これはアリジゴクにかかった獲物を捕獲するウスバカゲロウの習性を使った遊びです。
近くの原っぱではツマグロヒョウモンを発見。
よく見るとメス1匹に対しオスが2匹。メスの取り合いをしているようでした。
メス(赤)とオス(青)が交尾中のところ、別のオスが横恋慕中
オスのチョウを見つけたら釣り竿にチョウを模ったものを付け、ヒラヒラさせるとメスだと思って付いてくるんだそう。
この時はすでにメスがいたので、見向きもしてくれませんでした。
林内、草原など環境が変わると見られる昆虫も変わります。
魚の池では多くのトンボとそこに棲む水生昆虫が見られます。
【トンボ、捕まえられるかなぁ】
トンボはすばしっこくなかなか網に入りません。
しかし・・・
【1匹だけいたギンヤンマを捕まえました!】
薬王さんが長い網を使って捕獲に成功!
間近で見ることの少ないギンヤンマを子供ばかりでなく、大人も食い入るように見ていました。
さて、トンボばかりでなく水面にスイッと浮かぶアメンボにも注目。
何やら実験を行っています。
水槽にアメンボを入れて、何かを注ぎます。
すると・・・
(分かりづらいですが)水面上にいたアメンボが沈んでいく!
アメンボは脚全体に細かい毛が密生していて、水の表面張力を利用して浮かんでいます。この実験では、洗剤を注ぐことでそれに含まれる界面活性剤によって表面張力が弱まり、アメンボが沈むということが分かります。
ところで、アメンボの名の由来を知っていますか?
【くんくん。何の匂いがする?】
実はアメの匂いがするんです!・・・子ども達は疑いの表情。
(そりゃ、そうでしょう)
アメンボはカメムシと同じ構造をしており、体にある臭線から発せられる匂いが甘い?匂いなんだそう。人によってはサツマイモの匂いがするとか。
最初はなかなか昆虫を見つけられませんでしたが、目が慣れてくると擬態している昆虫もすぐに見つけられるようになり、こちらが「え?どこどこ」と教えてもらうほど。
【捕まえてはじーっと観察する子ども達】
捕虫網の使い方や昆虫の捕まえ方も薬王さんから教わった通りにできました。
正しい道具の使い方はその道具を長持ちさせることでもあり、昆虫の捕まえ方は昆虫を傷付けることなく捕まえやすい方法でもあります。
観察会を終えた頃には「苦手だったけど昆虫が好きになった」という子供も。
昆虫は生活の中で1番身近にいる生き物です。
今回の観察会で習ったトラップなど使ってみたり、また季節が移り変わると現れる昆虫の種類が変わるのかなどいろいろ観察してみてくださいね。