中国四国地方のアイコン

中国四国地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [中国四国地区]

柿本人麻呂終焉の地? ~中国自然歩道、湯抱温泉・西の原間~

2013年07月30日
松江
夏真っ盛り。全国各地では猛暑を記録していますね。
また各地で豪雨による災害が起きています。お住まいの地域はいかがでしょうか。お気を付けください。

さて今回は三瓶周辺の遊歩道、美郷町の湯抱温泉から西の原に抜けるルートを紹介します。湯抱は三瓶山から少し離れていますが、この周辺も国立公園に含まれています。またこの遊歩道は中国自然歩道の一部でもあります。

今回は湯抱をスタートとして紹介します。湯抱はひなびた温泉地です。大正・昭和の歌人「斎藤茂吉」は、自身の研究で万葉の歌人「柿本人麻呂」の終焉の地をここであるとしています。


ここには駐車場とトイレが整備されています。ここに車を置いて歩き出すとしばらく舗装路を歩くことになりますが、道路沿いには沢が流れ心地良いです。


道を上っていくと向かって右側に沢を渡る木の橋が架かっています。この橋が遊歩道の入口になります。
道はアップダウンがあるのでトレッキングと言った感じでしょうか。
ですが坂には歩きやすい階段(間隔がちょうど良い)がついており、道幅も広いです。木々が木陰を作るぶん涼しく歩けます。展望は開けていませんが、尾根づたいを歩く道なので、明るい印象を受けます。また地面が柔らかで深山を歩いている感じがします。
ただしブヨが多いので虫除け対策をしてくださいね。


今年は雨が多いせいか所々でキノコを目にしました。どれが食べられるかわからないので摘みませんでしたが。

【「なんだこれは?」これもキノコのようです。傘が開いたものが離れた所に生えていました。】



遊歩道を抜けた先には浮布池が待っています。池から三瓶山を望む景色を写真に収めたいならここがポイントになります。
ここまでくれば西の原は近いです。西の原には草原が広がっており、レクリエーションも楽しめます。その先には三瓶山自然林内を歩く中国自然歩道が延び、三瓶自然館サヒメルや青少年交流の家のある北の原に至ります。
また反対側の湯抱温泉からは石見銀山へ中国自然歩道が延びています。


西の原と湯抱とを結ぶ公共交通機関が乏しいのでスタートした場所に戻ろうとすると工夫が必要ですが、中国自然歩道の散策を楽しまれてみるのはいかがでしょう。この辺りは温泉の宝庫でもありますよ。

※インターネットホームページ「自然大好きクラブ」内の「長距離自然歩道を歩こう!」に全国の自然歩道が紹介されています。
下記URLに今回紹介したルート(6-b 西の原・湯抱モデルコース)が載っています。
http://www.env.go.jp/nature/nats/shizenhodo/chugoku/shimane03.html