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中国四国地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [中国四国地区]

【体験教室】The 野草試食会!

2013年04月18日
高松
今までクラフト体験をメインとしてきた毎月1回の季節のクラフト教室が今年度よりリニューアル。体験幅を拡げる意味で「体験教室」と名前が変わりました。

今年度最初の体験教室は『The 野草試食会!』
春になると山菜採りやタケノコ掘りに出かけたことはありませんか?
ワラビやゼンマイ、ツクシ、早春にはフキノトウなど。
いえいえ、今回はそんなメジャーな山菜ではなく、もっと身近な野草です。
一体何を採るのだろう? そんな疑問をよそに散策開始です!

遊歩道沿いには雑草と呼ばれるよく見かける野草が。
今日、調理するのはこのカラスノエンドウやハコベ、イタドリなどです。
講師からは、不用意に毛虫に触らないよう注意すること、また来年も伸びてきてもらいたいので根からは抜かないことなど教えてもらいました。



最初は「食べられるの?」と声には出さないものの少し不安気でしたが、取り始めると、「これは何?食べられるの?」などスタッフにどんどん質問。




ここで注意!実は上の写真の中で食べてはいけないものがあります。
・・・それはホトケノザです。
「でも春の七草にホトケノザってあるんじゃ?」
春の七草のホトケノザは、コオニタビラコを指しその別名なのです。
写真のホトケノザは有毒で別名サンガイソウと呼ばれています。
なんだかややこしいですよね。ですが、きっちりと覚えておきましょう!



遊歩道の中では、早春に花を付けるミツマタやイノシシの通り道と食痕、野鳥の鳴き声などいろいろなものも観察できました。

そしてクラフトハウスに戻ると、採ってきた野草を種類別に仕分けて、よく洗い下準備をします。


慣れた手つきでどんどん進みます
タケノコやタラノメ、フキノトウ、ユキノシタなどはあらかじめスタッフが採っていたものを使います。秋の栗もそうですが、イノシシと人との争奪戦なのです。


こちらは天ぷらの準備
天ぷらは低温でじっくり揚げて水分を飛ばすのがコツなんだとか。
葉ものは高温で揚げてしまうと焦げてしまうので要注意ですよ。
火の通りを確認するために、チョイと味見すると「おいし~い」と一言。
完成が楽しみです。

さて、こちらは何の準備? 答えは後ほど。

モクモクと煙の中、葉っぱを炙っていますが・・・

そして完成です!外にテーブルを出して、みんなで

いただきまーす!何から食べようかなー。

採ってきたものを調理したので、食べる楽しみも一入。
本日のメニューはこのようになりました↓↓





他にもスギナ(ツクシが大きくなったもの)やタンポポ、スイバ、ワラビ少々などを天ぷらにして食べました。
普段野菜を食べない子どもも、野草なら珍しがって食べてくれるんじゃ?と思ったほど、子どもも大人も完食!
お口直しにお手製わらび餅も大好評で、おかわりする方も!
では、子ども達が炙っていたものは何に・・・?


ヒサカキ茶です!
ヒサカキの葉を炙って、煮出したものがお茶になるのです。
独特の風味や香りがありますが、これも美味しいと好評でおかわりしていました。私も2~3杯頂いてしまいました。

雑草と呼ばれるものも食べてみると意外と美味しく、また新芽は春ならではの旬のもの。また食べられるもの、有毒のものを知っておくと何かあった時に役立つかも知れませんね。
これをきっかけに道ばたや畦道の雑草を見る目が変わるのでは。

***************5月の体験教室のお知らせ***************
        【かしわ餅とよもぎ団子づくり】
五色台で採れるヨモギとサルトリイバラを使って、練ったり蒸したりと
2種類のお菓子づくりに挑戦!ヒサカキ茶も作ります!
日 時 : 5月11日(土)13:00~16:30
場 所 : 五色台ビジターセンター下にあるクラフトハウス
     (駐車場はビジターセンター前をご利用下さい)
参加費 : 300円/人(保険料込み)
持ち物 : 汚れてもいい服装、飲み物