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中国四国地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [中国四国地区]

ヤブツバキの花びらは何枚?

2013年04月12日
広島
前回のサクラに続き、品種の多いツバキ。
その品種は殆どが品種改良された園芸種で
その数は500種とも1000種とも言われています。

では、日本に自生しているツバキといえば?
日本で最も多く見られるのは“ヤブツバキ”です。
花期が長く、冬期に花をつけるため、
花の少ない冬に山を歩くと
真っ赤なヤブツバキの花は特に際立って見えます。

このヤブツバキですが、
花びらは何枚付いていると思いますか?



「5枚!」と答えられた方、
「正解!」と言いたいところですが、5枚とは言い切れないのです。
実は花びらの根元は1つにつながっており、
切り込みが入ることで普通の花びらのように見えています。
花びらはサクラのように一枚一枚が離れているイメージをお持ちの方が多いのではないかと思いますが、
よくよく考えてみるとツツジやスミレ、リンドウなども
一見複数枚の花びらに見えるけど一つにつながっています。
こういった花びらを持つ花を合弁花(ごうべんか)といいます。

[落ちていたツバキ:根元がつながっているのがわかるでしょうか]

[断面:おしべと花びらもつながっています]

ツバキはサクラのように花びらが散らないのは
何故だろうと不思議に思ったことはないですか?
それはツツジのように花びらが一つにくっついているから。
近寄ってよく観てみるだけで
意外と単純な違いを発見できるもんですね。

※花びらの数え方は難しいですが、合弁花は花びらが合着したと考えられているため、切り込みのある花びらの数を数えるのが一般的のようです。
※園芸種のツバキには八重のものや花びらがつながっていないものもあります。