アクティブ・レンジャー日記 [中国四国地区]
季節のクラフト教室 【野鳥観察&巣箱づくり】
2013年03月27日
高松
今年度最後の季節のクラフト教室は、鳥の巣箱づくりとバードウォッチング。
野鳥といえば自然の多い森や里山に行かなければいないと思われがちですが、
実は自宅の周りにも野鳥はいます。
スズメやカラスだって野鳥です。
今回は巣箱を作って野鳥の巣作りを知ったり、スコープを使って野鳥をじっくり観察します。
お手伝いいただけるのは「香川の野鳥を守る会」会員さんたち。
まずは巣箱づくり。
あらかじめカットしておいた板材にネジが入りやすいよう電動ドリルで穴を開けます。
板によっては芯の部分が固く、ネジが曲がって入ってしまうことも。
こちらのお二人は慣れたようす
ドライバーを使って1つ1つ確実に締めていきます。
壁となる部分を接続して、背板、底板、屋根に丁番を順に取り付けていきます。
工具の使い方にも余裕が出てきました
野鳥たちが子育てしやすいよう、板の反りはどっちがいいか、雨水が溜まらないように底板に排水孔を付けたりといろいろ工夫がされています。
最後に侵入されないよう、屋根(蓋)に鍵の代わりのハリガネを巻き付けたら完成です!
完成した巣箱は、五色台ではなく自宅の庭などに取り付けてもらいます。
野鳥観察へと出発する前に、目の前をカラスが通過・・・。
「あれはハシボソガラス。今餌を捕ったばかりで喉の辺りが膨らんでいたね。だから鳴かなかったんだよ」と野鳥の会:曽根さん。
みんな( ̄□ ̄;)!!と驚愕の顔。。。
初っぱなから驚きの観察力で始まり、遊歩道に付けてあるフクロウの巣箱を見に行きます。インタープリター(以下:IP)によると、夜にフクロウの鳴き声はしますが、まだ繁殖地としては認識していないようとのこと。
赤丸の所には・・・
野鳥の会会員がスコープで確認すると巣穴の周りにササクレがあるので、もしかしたら見に来ているかもしれないと期待の声が。
遊歩道内には、地元団体が体験の一環として取り付けた巣箱があります。
それを元に参加者からはさまざまな質問が。
・高さや巣箱間の位置は?どんな場所がいいの?
→約2.5mの高さで、なわばり意識を考慮して巣箱間は20mは離して下さい。
また人気がなく、蛇が伝って来られる枝が伸びていない所を選んでください。
・巣箱に色を付けてもいいの?ペンキの匂いは大丈夫?
→野鳥は人間と同等もしくはそれ以上に色の識別ができます。
塗装しても野鳥にとっては関係ないので大丈夫です。
ただし内側は塗料の匂いがこもるので止めた方がいいですね。
・巣箱に餌台や止まり木があったほうがいい?
→止まり木があれば野鳥が巣箱の中を確認できますが、なくても問題なし。
よく撒き餌をして誘う人がいますが、他の野鳥も寄ってくるので逆効果。
餌を取ることと繁殖は別物で、特に繁殖期は動物性の餌を取ることが
多いので効果なしです。
また自宅の庭に取り付ける時はカーテンがある窓越し、観察する時はカーテンの隙間からそっと覗くようにするといいのだそう。
自分たちがどんな所だと安心して子育てできるか想像しながら取り付けると
必然と適した場所を見つけられると思います。
林と通り抜け、視界の開けたキャンプ場で観察。
左:シジュウカラ 右:スズメ
他にもメジロやカワラヒワ、ツグミ、ジョウビタキなど見られました。
野鳥の会会員がスコープ照準を合わせてくれ、参加者は代わりばんこに覗いていくと、いつもは小さくて体の色や顔が見えなかったのがはっきりと分かります。「目がカワイイ~」「羽根に模様がある」などいろんな発見ができたようでした。
みなさんの楽しそうな様子を写真におさめていると「あっ!足下!」
下を見ると・・・
かなりの羽根が散らかっていました
どうやらシロハラが猛禽類に捕食された跡のよう。
さっそくみんなにレクチャー
猛禽類は、羽根を全部むしり取ってから柔らかい腹部から内臓を食べ、その後は丸呑みするのだそう。参加者たちは少し引き気味でしたが、
「捕食跡があるということは食物連鎖がきちんとできているということ。自然界の成り立ちができて、また近くにタカ類がいるって分かるんです」と。
また落ちている羽根から、どの部分の羽根が分かるのだそうです。
守る会会員さんの知識、観察力には驚きっぱなしです。
今から聞こえるさえずりは、野鳥たちにとって求婚の歌。
そろそろ春も本番。
暖かくなってきた外で鳥たちの歌声に耳をすませてみましょう。
野鳥といえば自然の多い森や里山に行かなければいないと思われがちですが、
実は自宅の周りにも野鳥はいます。
スズメやカラスだって野鳥です。
今回は巣箱を作って野鳥の巣作りを知ったり、スコープを使って野鳥をじっくり観察します。
お手伝いいただけるのは「香川の野鳥を守る会」会員さんたち。
まずは巣箱づくり。
あらかじめカットしておいた板材にネジが入りやすいよう電動ドリルで穴を開けます。
板によっては芯の部分が固く、ネジが曲がって入ってしまうことも。
こちらのお二人は慣れたようす
ドライバーを使って1つ1つ確実に締めていきます。
壁となる部分を接続して、背板、底板、屋根に丁番を順に取り付けていきます。
工具の使い方にも余裕が出てきました
野鳥たちが子育てしやすいよう、板の反りはどっちがいいか、雨水が溜まらないように底板に排水孔を付けたりといろいろ工夫がされています。
最後に侵入されないよう、屋根(蓋)に鍵の代わりのハリガネを巻き付けたら完成です!
完成した巣箱は、五色台ではなく自宅の庭などに取り付けてもらいます。
野鳥観察へと出発する前に、目の前をカラスが通過・・・。
「あれはハシボソガラス。今餌を捕ったばかりで喉の辺りが膨らんでいたね。だから鳴かなかったんだよ」と野鳥の会:曽根さん。
みんな( ̄□ ̄;)!!と驚愕の顔。。。
初っぱなから驚きの観察力で始まり、遊歩道に付けてあるフクロウの巣箱を見に行きます。インタープリター(以下:IP)によると、夜にフクロウの鳴き声はしますが、まだ繁殖地としては認識していないようとのこと。
赤丸の所には・・・
野鳥の会会員がスコープで確認すると巣穴の周りにササクレがあるので、もしかしたら見に来ているかもしれないと期待の声が。
遊歩道内には、地元団体が体験の一環として取り付けた巣箱があります。
それを元に参加者からはさまざまな質問が。
・高さや巣箱間の位置は?どんな場所がいいの?
→約2.5mの高さで、なわばり意識を考慮して巣箱間は20mは離して下さい。
また人気がなく、蛇が伝って来られる枝が伸びていない所を選んでください。
・巣箱に色を付けてもいいの?ペンキの匂いは大丈夫?
→野鳥は人間と同等もしくはそれ以上に色の識別ができます。
塗装しても野鳥にとっては関係ないので大丈夫です。
ただし内側は塗料の匂いがこもるので止めた方がいいですね。
・巣箱に餌台や止まり木があったほうがいい?
→止まり木があれば野鳥が巣箱の中を確認できますが、なくても問題なし。
よく撒き餌をして誘う人がいますが、他の野鳥も寄ってくるので逆効果。
餌を取ることと繁殖は別物で、特に繁殖期は動物性の餌を取ることが
多いので効果なしです。
また自宅の庭に取り付ける時はカーテンがある窓越し、観察する時はカーテンの隙間からそっと覗くようにするといいのだそう。
自分たちがどんな所だと安心して子育てできるか想像しながら取り付けると
必然と適した場所を見つけられると思います。
林と通り抜け、視界の開けたキャンプ場で観察。
左:シジュウカラ 右:スズメ
他にもメジロやカワラヒワ、ツグミ、ジョウビタキなど見られました。
野鳥の会会員がスコープ照準を合わせてくれ、参加者は代わりばんこに覗いていくと、いつもは小さくて体の色や顔が見えなかったのがはっきりと分かります。「目がカワイイ~」「羽根に模様がある」などいろんな発見ができたようでした。
みなさんの楽しそうな様子を写真におさめていると「あっ!足下!」
下を見ると・・・
かなりの羽根が散らかっていました
どうやらシロハラが猛禽類に捕食された跡のよう。
さっそくみんなにレクチャー
猛禽類は、羽根を全部むしり取ってから柔らかい腹部から内臓を食べ、その後は丸呑みするのだそう。参加者たちは少し引き気味でしたが、
「捕食跡があるということは食物連鎖がきちんとできているということ。自然界の成り立ちができて、また近くにタカ類がいるって分かるんです」と。
また落ちている羽根から、どの部分の羽根が分かるのだそうです。
守る会会員さんの知識、観察力には驚きっぱなしです。
今から聞こえるさえずりは、野鳥たちにとって求婚の歌。
そろそろ春も本番。
暖かくなってきた外で鳥たちの歌声に耳をすませてみましょう。