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中国四国地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [中国四国地区]

白砂青松 

2013年03月22日
広島
白砂青松(はくさせいしょう)という言葉をご存じでしょうか?
字のままですが、白い砂浜に青々とした松のある海岸を
日本の美しい風景の一つとしてそう呼ばれています。
クロマツは潮風に強いため、
防風林として江戸時代以降海岸沿いに植林され、
このような風景が見られるようになったと考えられています。

山口県では、虹ヶ浜・室積海岸(光市)が、
広島県では、包ヶ浦(宮島)と桂浜(倉橋島)が
日本の白砂青松100選に選ばれています。
しかし、現在は埋め立てや松枯れなどの影響で
白砂青松が見られる場所も少なくなり、
この言葉を知らないという人も少なくないようです。

倉橋島の桂浜(かつらがはま)にも
砂浜に沿って威厳のある大きなクロマツが連なっています。
実はここには広島県下最大のクロマツ(樹齢400年)がありましたが、
そのクロマツも平成23年3月に松食い虫の影響で枯死してしまいました。
石碑の上にあった大木がごっそり無くなっているのがわかるでしょうか。

[2009年7月撮影]

[2013年3月撮影]


歴史あるクロマツが枯死してしまったのは残念ですが、
なんと切り株となったクロマツの横には
新たなクロマツが芽生えていました。
400年もの長い間防風林としてのお役目を終え、
次世代にバトンタッチというところでしょうか。
松枯れにも負けず、今後の活躍に期待したいですね!


[枯死したクロマツ]

[枯死したクロマツから生長したクロマツ二世]