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中国四国地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [中国四国地区]

シキミのこぶ

2013年02月27日
広島
前回AR日記でご紹介したシキミ。
見たことある方なら疑問に思った方もいらっしゃるかもしれません。
シキミについているこの茶色いブツブツ、何かご存じですか?



実はこれ“虫こぶ”といって
虫が葉に卵を生み付けた痕です。
あたり一面どのシキミにもブツブツがあり
以前は何かの病気!?と思っていたのですが、
虫こぶはいろんな樹木で普通に見られ、実のようなもの病気のようなもの様々です。

シキミについている虫こぶの正体は
“シキミタマバエ”の幼虫の巣で、
やはりこの様子から名が付いたのかなと想像できます。
成虫の姿を見たことはありませんが、幼虫を見るのには成功。

[真ん中にあるのが半分に割った虫こぶ]

写真じゃわかりにくいですが、
こぶを半分に割ると、1mmほどの白い幼虫が寝ていました。

前回の日記でもご紹介したように
シキミは有毒植物で草食動物に食べられることはありません。
その葉をうまく利用しているシキミタマバエは共生の達人ならぬ達虫かもしれません。

シキミ一つとっても、
人間や草食動物、昆虫といろいろな関係があるんですね。

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私事ですが…この日記が実は投稿数100回目となりました!!
瀬戸内海は山あり川あり海あり島ありの自然あふれる場所。
今後も地域の方々の活動や見ていそうで見えていない瀬戸内海の魅力や不思議をお伝えしていけるよう頑張ります☆