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中国四国地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [中国四国地区]

季節のクラフト教室 【竹の食器でうどんを食べよう】

2013年02月20日
高松
今月のクラフト教室は降雪もなく、寒波の緩んだ晴天の中行われました。
五色台では定番の竹を使って器とお箸を自分達で切り出して、ナタや小刀で形を作っていきます。

今回の参加者はみなさんクラフト教室初参加!
もちろん普段ノコギリやナタ、小刀など使うことはないのでスタッフからしっかりレクチャー。軍手を付けたらノコギリを持って実践!


小さな子もお母さんと一緒にしっかり挽いています

初参加の方ばかりなので竹の切り出しに苦戦するかと思いきや、なかなかのノコギリさばき。レクチャーとおり、押す時は力を抜いて、引くときは大きくしっかりとを意識しながら挽くことで意外と早く切ることができていました。
クラフト先生曰わく、「素直に」が一番のポイントなんだそう。
モウソウ竹は身が厚く口を付けるには少し食べづらい。。。
そこで切り出せたら口を付ける面だけナタで削って薄くし、器として使いやすいようにします。

そしてお箸がないことにはうどんも食べられません。
1㎝角の竹を小刀を使って持ちやすい太さまで削ります。


こうすると安定してまっすぐ削れるよ

竹を台に付けて小刀をスッと下ろすとキレイに切れます。
力のない子供達は床で行うことで体重を掛けられるのでスムーズに削れます。
竹と小刀両方手持ちだとどちらも安定せず、小刀も勢いで大きく前に出るため周りの人にも危険。自分のやり方で、と言う方もいますが、客観的に見ている方は危なっかしくてしょうがない。

器とお箸があらかたできたら、うどんづくり!
うどんは最初から作ると1~2日は必要なので、今回は伸ばして切るだけのうどん玉を使います。
まず、うどん玉をビニール袋に入れて踏んで伸ばします。
コツは円の真ん中にかかとを置いて、かかと軸に回りながら伸ばすこと。
ガンガン踏むとビニールが破れるし、早く伸ばせる訳ではないのでご注意。


クルクル回りながら

ある程度伸ばせたら、生地を麺打ち台へ。
打ち粉をして麺棒に生地を巻き付けてどんどん生地を伸ばしていきます。
手を真ん中に置いて、端へとずらしながら伸ばす方法。本当は引く時に延ばすのですが、押しながら伸ばす方が簡単なのでコチラで。


もう一息!

生地を広げると徐々に伸びているのが分かります。
伸ばす方向(0°→90°交互に)も変えながらいくと、いびつなひし形→ひし形→最後には丸になっていきます。
均等な厚さで3㎜くらいまで伸ばせたら、生地がくっつかないよう打ち粉を振って折りたたんで切っていきます。


あれ?太くなってる?

思っているより細く切らないと、できあがりが太くなります。
本当は中華包丁のような四角い包丁で切るのですが、今回は普通の包丁を使ったので少し切りづらかったかも。。。
刃が下まで入ったら外側に倒すときれいに切れますよ。
切った麺をバラバラにしたら約15分程度茹でていきます。
麺を入れると一旦湯が落ち着きますが、再沸騰するまでしばしお待ちを。


麺がくっつかないよう菜箸を持ち上げながら

太い麺を選んで食べてみて、芯が残っていなかったらokです。
麺をザルに上げて水で洗いしめます。
うどん屋に行くと耳にするのが「釜あげと湯だめうどんの違いって何?」
見た目は同じですが、生麺を茹でて茹で湯ごと器に盛ったのが「釜あげ」
茹であがった後、水で洗いしめて、再度湯で温めたものが「湯だめ」です。
釜あげと釜たま以外は水で洗いしめているうどん玉を使います。
今回は讃岐うどん冬の定番・しっぽくうどん。
これは季節野菜と油揚げ、豆腐などをしょうゆ味の出汁と煮込んだものを温めたうどんにかけた郷土料理。

具だくさんのしっぽくうどん
もちろん作った竹の器とお箸で。


自分で作ったうどんは格別!

お昼になると陽が出て暖かくなってきたので、外にテーブルを出して食べました。
大鍋で作ったしっぽく出汁もあっという間になくなり、残ったうどんはお持ち帰り。
手作りの竹食器で香川を代表する郷土料理を頂いたら、体もポカポカ。
大抵の田舎の家では、自宅でうどんを打って食べますが、最近ではあまり作らないようです。私の家も最近は作ってないですねぇ。
地元の郷土料理を食べ、作り方も知ることで地元を知るだけでなく、県外からのお客さんにもしっかり紹介できますよ。
また麺打ち方や水で洗う回数、しめ方など店によって微妙に違うのでぜひ見比べてみて下さいね。