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中国四国地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [中国四国地区]

ウスイロヒョウモンモドキ情報交換会

2013年02月13日
松江
ウスイロヒョウモンモドキとは何でしょう。
私が書いた日記で何度か話題にあげてきましたが、これは蝶の一種です。
現在日本では中国地方を中心に、局地的に幾つかの場所で見られるだけになってしまった絶滅危惧種です。

「これがそのウスイロヒョウモンモドキです 豹紋蝶に似た淡い色の蝶と言う事ですね」

それぞれの地域ではこの貴重な蝶を守ろうと保全活動がおこなわれています。
ですがそれぞれが独自に活動をおこなっており、互いの交流はあまりありませんでした。
今回このウスイロヒョウモンモドキの保護活動をされているそれぞれの地域の市民,NPO,行政の皆さんが集まり情報交換の会が開かれました。



生息地の一つが大山隠岐国立公園である三瓶山(島根県)と毛無山(岡山県新庄村)です。それに岡山県の恩原高原で活動されている方にもお越しいただきました。

どの地域もウスイロヒョウモンモドキを守りたいと願う、地元有志が起こした活動が始まりでした。 生息環境を維持するための草刈りや食草を植える等といったご努力をされてきました。そのような熱意がやがてNPOや行政などを巻き込んでおこなわれてきました。
ただどこもチョウが順調に増加しているとは言えず、また担い手となる新たな協力者や財源の不足といった問題を抱えています。

「各地域の活動団体の方の発表」

この会では日本チョウ類保全協会の方を招き、このチョウについての知識や保護,増殖のノウハウについても伺いました。
これをきっかけとし、ウスイロヒョウモンモドキが回復の道へとむかう事を願わずにはいられません。

今回皆さんの発表を聞いていて、このチョウを守ろうと活動を始められた皆さんが、チョウのみならず生物の環境,自然環境全体に視野を広げお考えになられているようにうかがえました。
現在地球上の生物はすごい早さで絶滅し続けています。その早さはあの恐竜大絶滅の時代よりも1,000倍のスピードで進んでいる、とも言われています。
私たちの気がついていないうちに地球の環境はずいぶんと変わってしまって来ているのかもしれません。
生き物たちが住みにくい環境の中で私たち人間だけは生きて行けるのでしょうか。