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中国四国地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [中国四国地区]

〔自然観察会〕大寒波到来!寒さに負けない野鳥観察会

2013年01月29日
土佐清水
1年の中で最も寒いといわれる1月の終わりから2月のはじめ。
今年も大寒波がやってきました。
その大寒波で前日から爆風が吹き荒れた次の日1月26日(土)に自然観察会「寒い冬こそ野鳥を探してウォッチング」を西南鳥獣保護区である下ノ加江川から海岸にかけての場所で実施しました。

今回は、日本野鳥の会の濱田哲暁さん他数名を講師にお迎えしました。

開催当日、太陽はでていたものの風はおさまることなく、海は白波がたち、山の木々は右に左にと風にあおられ傾いていました。そんな中ではありましたが、この寒波に負けず集合してくれたのは2家族9名です。

まずは、野鳥観察に欠かせない道具である双眼鏡や望遠鏡などに慣れるために使い方を学び、近くの木の梢や遠くの物など対象物を双眼鏡に入れる練習しました。
そんな練習をみんなでしている最中に小鳥が比較的近くにやってきました。
みんな練習の成果を発揮。双眼鏡でのぞき観察し、口々に「かわいい~。初めてじっくり見た!!」とやや興奮ぎみ。
双眼鏡ではなかなか見つけられない人のために講師のみなさんが望遠鏡でも観察できるようにセットして全員が確認できました。

早速図鑑で確認

ジョウビタキのメス
早速“観察のしおり”や図鑑で確認し、ジョウビタキのメスということがわかりました。
双眼鏡や望遠鏡で見ることで形や色がはっきり見え、目の前にいる鳥が何か?というところまでわかると観察も楽しくなってきます。
双眼鏡になれてきたところで、早速ゆっくり歩きながら鳥を探していきます。
民家の生け垣や上空、畑など様々な所に野鳥の姿が見られました。

上空で旋回するノスリ(猛禽類)を観察

身近なカラスも実は数種類

水辺の鳥観察
下ノ加江川の河口にやってくると、川にカモやカモメ類が群れでまとまっていたり、中州で強風に首を縮めたカワウやサギ類を観察しました。

砂浜にあったモグラ塚やイタチの足跡も観察

お昼も近くなった頃、だんだんと太陽が隠れ始め時雨れてしまい、お弁当休憩後に砂浜の動物痕跡探しを行う予定でしたが、マイクロバスに避難し、講師からの鳥のお話時間にしました。

今日見ることができた鳥についてなどのまとめ時間
観察できた鳥についてや季節で観察できる鳥の違い、鳥と仲良くなる方法、おすすめの図鑑や双眼鏡についてなど様々なお話がありました。

今回は強風のため、出てきてくれた野鳥は全体的に少なかったようですが、猛禽類や水鳥類、渡鳥・留鳥など21種類の野鳥を確認することができました。
参加者のみなさんは、「家の近くにもよく鳥が来ているのでこれからはもっとよく見てみたい」という感想もあり、一時はどうなるかと思いましたが、寒さと戦いながらの観察会は何とか無事終了を迎えました。

【講師提供写真】

左上)メジロ   右上)アオサギ
左下)ヒドリガモ 右下)セグロカモメ
※観察できた鳥の一部です。

前日の下見ではカワセミも見られたようですが、当日は残念なことに出てきてくれませんでした。別の機会に期待!