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中国四国地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [中国四国地区]

晩秋の三瓶~道標修繕~

2012年11月30日
松江
島根県ではすっかり紅葉が里に下り、今は地面が落ち葉で染まっています。
三瓶山の様子はどうでしょうか。

「冬の森の海原に変わりました」

山陰は近頃ハッキリしない天気が多いですが、この日は小春日和となりました。
チラホラとではありますが、山を訪れる方もおられました。

登山道には道案内の道標が立っていますが、古くなり文字がかすれたものもあります。
関係者に聞いても設置者がわからず管理もされていない道標は放置され、なんとかならないものかと思っていました。
せめて私が出来る事として、今回道標のペンキ塗りをしてきました。(今回は室ノ内の道標をおこないました。)


「森はすっかり静まりかえっていました」

まず道標の板にサンドペーパーをかけます。ですが永年風雨にさらされた道標は木目が浮き上がり凸凹です。これではペンキが乗りません。
これまでの修繕でそれを感じたので、今回は新兵器を用意していました。
皆さんも小中学生の頃図工の時間に使ったのではないでしょうか。彫刻刀です。久しぶりに使いますね~。
小学生の頃私は図工“だけ”が5だったのですが(この意味わかりますか)、往年の技?発揮です。
彫刻刀作戦は正解でした。ですがそれでもペンキ塗りは容易ではありません。
ペンキがたれそうになるし、なかなか地に乗らないし、はみ出してしまうし。図工5もずいぶん腕が落ちたものです。


「上手に出来たとは言えませんが、読める事が大切ですから。お許しを・・・
左の道標“太平山”は下記のような理由から塗り直しませんでした。」
 
三瓶山は尾根づたいに一周する道があり、また分かれ道が沢山ある特性上、道標の行き先の書き方が難しい山です。
登山者から見れば、道標だけではどれが行くべき道なのかわかりづらい山です。
道標の指し示す向きがずれている物も多少あります。
今回不適切と感じた道標は塗り直しませんでした。
三瓶山に登られる際は詳しい地図を持ち、分岐点の度に確認できるように携帯してください。
地図と道標を照らし合わせ冷静に読み取る事も、登山の技術のひとつです。


「澄み切った室ノ内池を見たのは初めてです。こんなに浅いとは。自然の微妙なバランスにより保たれているのですね。」


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【お知らせ】『アクティブ・レンジャー国立公園写真展開催!!』

 中国四国地方に配置された6名のアクティブ ・ レンジャーが出会った、独自の特色を持つすばらしい国立公園、ラムサール条約登録湿地の自然。その風景や利用する人々や活動など、様々な表情を紹介する写真展です。

場所  :島根県三瓶自然館サヒメル玄関ホール(入場無料)
期間  :平成24年11月10日(土)~12月16日(日)
開館時間:9:30~17:00
休館日 :毎週火曜日、メンテナンス休館日12月3日~7日