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中国四国地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [中国四国地区]

集団生活

2012年10月30日
広島
朝晩が冷え込みが厳しくなってきましたね。
日中は過ごしやすいものの、広島でも最低気温が10℃を下回る日が出てきました。
寒くなってくると、
干潟に棲む生き物も砂に潜って姿を見る機会が減ります。
ですが、磯ではまだまだたくさんの生き物を観察することができました。

仙酔島の周辺には弁天島、皇后島、下加美島の3つの島があり、
下加美島(しもかみじま)は干潮時に陸続きとなるため、
島に渡ることができます。
陸続きになる部分は磯でタイドプールが出現し、観察にもってこいです。

タイドプールには、
アラレタマキビガイ



イボニシ



ヒザラガイ



ケガキ



カメノテ



タテスジイソギンチャク



ヨロイイソギンチャク



ヤッコカンザシ



ダイダイイソカイメン



ムラサキウニ


などなど多種多様。(これはほんの一部です)

これらの写真を見て、あることに気づきませんか?

そう、同じ種の生き物が集団で生活をしています。
それぞれの生き物が好む潮位による分布はありますが、
他にも地形や食べ物の有無、他種との共生、
オスメスの出会いなど、集団生活をする理由は様々です。
また、磯の生き物はイソギンチャクやカキなどのように
定着しているものが多く、
より工夫をしなければ生きていくことができません。
集団生活をしている磯の生き物を見つけたら、
どうしてここを住み家に選んだのか?
どんな工夫をして生きているのか?
そんな観点を加えて観察してみるとおもしろい発見ができるかもしれません。

【おまけ】
休んでいるユリカモメ



花期を迎えたツメレンゲ
(実は仙酔島が国内で初めて発見された場所!)



実は色んな生き物が集団生活を送っているんですね♪