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中国四国地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [中国四国地区]

第17回瀬戸内エコツアー開催!

2012年09月19日
広島
大久野島周辺の自然を知ってもらおうと
毎年2回行っている瀬戸内エコツアーも
今回で17回目となりました。
場所は昨年も開催した尾道市瀬戸田町にある高根島です。

忠海港で開会式を行った後、
瀬戸内海をクルージングし、瀬戸田港に着港。
高根島に向かいました。
柑橘類の生産が盛んな瀬戸内でも、
日当たりのよい高根島のみかんは甘いと評判です。
講師の中田さんご夫妻はみかん農家さんです。
オリエンテーリングでは、
本日の目玉「すき網体験」のほか、
みかんがどういったルートで日本にやってきたか、
緑色の若いレモンは香りがよく、
黄色の熟したレモンは果汁が多いなど、
普段知れない柑橘類の特徴などを教えてくださいました。

[柑橘類の伝来について]

潮が引き始めると
砂浜の上部にすむスナガニが巣穴を掘り始めます。
その巣穴を狙って、まずはスナガニ掘りです。
逃げ足の速いスナガニですが、皆で捕まえました。

[スナガニを捕まえたぞ~]

大潮の干潮になると、海のゆりかごといわれるアマモ場が見えてきます。
といっても、大人でも腰までつからないとすき網はできません。
アマモ場にはどんな生き物が棲んでいるでしょうか?
大人も子どももすき網を持っていざ海へ!

[すき網体験の様子]
普段見ることの出来ない海の中にどんな生き物がいるか、
採集してすぐ観察できるのはすき網ならでは。
今回はクサフグやアミメハギ、ウミウシの仲間など
数十種類の生き物が見つかりました。

[採集した生き物を観察]

[アマモ場にいた生き物:コウイカ、オコゼ、テッポウエビ、タツノオトシゴ]

観察した後は採集した貝や魚など
皆さんで“海の恵み”をいただきました。

[ところてんも自分でついてみました]

[上:茹でたイシダタミやスガイ/下:メバルやハオコゼの唐揚げ]

“自然の中であそぶ”
“自分で採ったいのちをいただく”
昔はごく当たり前だったことですが、
ゲームや遊具で遊んだり、食べ物はスーパーで買ったりと今はなかなか経験できません。
今日は子どもたちにとって
海を身近に感じた貴重な体験だったのではないかと思います。

【おまけ】


何の写真かわかるでしょうか?
答えは“さより”の大群です!
生口島と高根島の瀬を数千匹は駆け上がっていました。
これもまた島ならではの光景でした。