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中国四国地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [中国四国地区]

孫三瓶と室ノ内

2012年07月06日
松江
森からは色とりどりの鳥のさえずりが聞こえてきます。道端には時折花も咲いています。それらのなんと美しい事か。
三瓶山の登山道調査に行ってきました。
梅雨真っ盛りの山陰地方ですが、この日ばかりは夏本番と言った具合の日差しでした。
今回は南麓の三瓶温泉から「孫三瓶」に上りその後「室ノ内」を歩きました。

「今回歩いたルート」

暑い1日でしたが、三瓶温泉からの登山道は木々の葉が茂り木陰となっています。足下も石が少なく歩きやすい道です。
孫三瓶山頂に着きました。ここは標高900mほどですが、木々がなく展望が開けています。

ここから周回道を大平山方面に向かいましたが、今までの道と違い急勾配の下りで岩が飛び出ています。気をつけてください。
奥の湯峠の分岐から室ノ内に下りました。
室ノ内とは三瓶山の山々に囲まれた釜の様な地形の内側に当たる部分を言います。

「室ノ内に下りていくとアジサイが咲いていました。野のものは派手ではありませんが美しいですね。」


「釜の底には室ノ内池があります。 ちょっと幻想的な池です」

室ノ内池から西の原に向かって室ノ内を横切る道を歩きました。室ノ内の底はなだらかで広葉樹の木々に囲まれ、散策には持って来いの道です。

「地面にはこんな世界も」

ただ釜の側面にあたる坂道は、草が登山道を覆い足下が見えません。道は石が転がっていて不安定です。ご注意ください。
私は再び室ノ内池に戻り、今度は「風越」と呼ばれる釜の縁にあたる峠を越えて三瓶温泉に下る道を歩きました。この道は初めに登ってきた三瓶温泉からの道と合流します。

風越から道は細く谷側に道がダレていて、常に山側に重心を掛けて歩かないといけません。また草が道を覆い、足下が見えない所もあります。急な谷ではありませんが道を踏み外さないように気を付けてください。

「風越付近に咲いていました」

三瓶山は、歩きやすい道と安心していると、その先には険しい道が現れたりします。
またたくさんの道の分岐があります。道標の中には表現が分かりにくいものもあります。是非とも地図を持って登ってください。
地図は北麓の三瓶自然館サヒメルなどで無料で受け取る事ができます。
備えあれば憂いなし。三瓶山をあなどるなかれ、で楽しい登山を!

「繊細な姿、繊細な自然が守られている場所である事を感じます」