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中国四国地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [中国四国地区]

〔三崎小学校環境学習〕H24-2「サンゴの海の生きものたち」

2012年07月09日
土佐清水
7月5日、三崎小5年生による第2回目の環境学習「サンゴの海の生きものたちを学ぼう」が実施されました。
今回の講師はおなじみの黒潮生物研究所の中地シュウさん。

室内授業は何かと子ども達の集中力を持続させるのが難しい傾向にありますが、毎年様々な工夫を凝らし楽しくテンポ良く授業を進めてくれています。

今年は、児童も大好きなクイズ形式での授業展開。
題して「めざせ!サンゴ仙人 クイズであっぱれ!サンゴのここがすごい!」です。
その得点表を配られ、サンゴのタマゴから始まり、正解する毎にサンゴが成長し、最終的にはサンゴ仙人へと上り詰めます。
果たしてみんながサンゴ仙人にたどり着けるでしょうか??
みんなサンゴ仙人を目指し、二人一組で相談しながらクイズに挑戦していきました。

まずは、海そのものについてのクイズです。
海水の塩分濃度や潮の干満、干潟と砂浜と磯の違い、湾はどんなところか?等々。
そして、次に海の生きものについて。
食べられる生きものや毒を持っている魚、刺されたら危ない貝やウニ、食べたら死に至るカニについて等々、写真を元にに2~4択で出される問題にあれやこれやと意見を出し合っていました。
回答を聞き、一喜一憂していましたが、
その回答理由を聞き、なるほどなるほどと納得する姿。

あっという間に1限目の授業が終わり休み時間になり、教卓に並べられたサンゴの標本やサンゴを食べる生きもの標本など、みんな見たり触ったりしていました。



授業も後半になり、みんなの住んでいるすぐ近くの海のサンゴについて、次々に問題が出されていきました。

身近なサンゴを学ぶ
サンゴは何者なのか、サンゴの雌雄やタマゴからの成長過程、竜串湾には約70種類のサンゴがいることなどサンゴについて学んでいきました。

稚サンゴ標本を観察

自分をサンゴに例えると…
(サンゴで占い)

竜串の児童にとって、身近でない身近な生きものであるサンゴ。
皆それぞれにイメージを持っていたようで、授業中に見せていただいた海中のサンゴ群集の写真を見て、児童の1人が「海の森みたい!」という感想がありました。
誰が教えたわけでもありませんが自然に出た言葉。
実際に、造礁サンゴのある場所は様々な生きものが生育する場にもなっているので、サンゴはまさしく海の森的役割、生物多様性の宝庫。
ぴったりの表現ですね。

大人が考えるより、子どもはしっかりと感じるままに受け止め自分なりに理解し、上手にのみ込んでいるのだなぁと感じた瞬間でした。
次回以降の授業でも、児童達の体験からでる声に目(耳)が離せなくなりそうです。