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中国四国地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [中国四国地区]

アダプト・プログラムとは? 中海の清掃活動に参加しました!!

2012年05月30日
米子
5月26日(土)に実施された中海へ注ぐ意宇川河口での清掃活動に参加しました。
その名も「アダプト・プログラム みんなで中海をきれいにしよう」。
自然再生センター、中海アダプト・プログラム実行委員会の主催によるイベントです。

活動前には、中海アダプト・プログラム実行委員長 田守氏からアダプト・プログラムの説明がありました。
アダプト・プログラムとは…
地域住民や市民団体等が公共のスペースを分担して、自分の子どものように面倒をみるという、住民と自治体が協働で進める、新しい「まち美化活動」の仕組みだということです。
中海では、中海湖岸3エリアについて約90団体がアダプト・プログラムに参加されています。担当地区には参加団体のネームプレートが設置されているそうです。米子市の湊山公園もエリア内ですので、歩かれる際には、足元のプレートにも注目してみて下さい。


今回は、その3エリアとは別の意宇川の河口付近で清掃活動を行いました。こちらについても昨年から定期的に清掃活動を実施されています。ここには、環境省、島根県ともに準絶滅危惧種と認定されているオオクグの生息地があります。護岸工事等で減少した自生地にゴミが漂着することで、さらにその生息環境に影響を与えています。
実際に川岸の清掃箇所に立ってみると、地面はとても柔らかいことが分かります。本来は漂着した枯れ草等が腐葉土となり豊かな植生を生んでいたのでしょうが、現在は土に還らないプラスティックやビニール等のゴミが混じって漂着し、またそれら漂着ゴミから水へと化学物質が流れ出すことで水質にも影響を与えているそうです。

自然再生センター環境学習部長 阿部氏からは漂流ゴミの説明がありました。どの川も湖も世界と繋がっているため、中海から外へゴミを流出させない努力が必要であるというお話が印象的でした。身近な中海での清掃活動が世界の環境問題に繋がっていることを強く感じる機会となりました。

※清掃活動といえども、その場所によっては、車両・落水事故等の危険がある場合があります。必ず1人ではなく複数人で行い、十分注意して行うこと、イベント等で可能な場合は保険加入を行うことが大切だそうです。


増水時には水量が増すため、たくさんのゴミが藪の中へ漂着します。

約1時間で集まったゴミです。