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中国四国地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [中国四国地区]

桜が咲いて ~女三瓶山登山道紹介~

2012年04月20日
松江
先週末はぽかぽか陽気となり、松江城の桜を楽しむ事が出来ました。
その桜前線が三瓶山の麓に広がった先日、三瓶山の登山道調査に行ってきました。
今回は東の原から女三瓶山に登り、北の原に下りて麓を周回する歩道で帰ってくるコースです。

[電波塔群が見えるところが女三瓶山山頂です]

東の原には観光リフトがあるので、登山道がある事を知らない方もいらっしゃるでしょう。
登山道の入口は三瓶山に向かってリフト乗り場の左奥にあります。
入口には鉄パイプで出来たゲートがあります。これは旧スキー場内で牛を放牧しているからなんです。
登りは穏やかで歩きやすい道です。ただすぐ脇に地面をえぐるように谷(豪雨時に川になりそうな)が走っていますので注意してください。

[ロープは張ってありますが、誤って道を外れるとすぐ脇にパックリと谷が口を開けています。ご注意ください。]

旧スキー場の上にさしかかると視界が開け草原が見渡せます。
リフトの終点まで登ると、女三瓶山頂まではつづら織りの道です。
ですが途中まで石が敷かれていて、比較的上りやすい道となっています。
登山道を整えてくださった方々がいたからこそ、こうして道を歩く事が出来るのでしょう。

女三瓶山頂はいくつもの鉄塔が立つ電波塔基地です。
それでも北側以外は見晴らしがよく、男三瓶山や室ノ内が一望できます。
落葉広葉樹の森は一面裸の木々が広がっていますが、緑とは違ったその景色もなかなか妙です。
この光景もあと少しすればガラリと変わる事でしょう。

[男三瓶山の森の今の姿です]

ここから男三瓶山に向かうコースもありますが、今日は電波塔の鉄塔をくぐって北の原に下ります。
ここは山頂から落葉広葉樹の森の中を歩く道です。頂上付近にはブナの木が見られ、麓に近づくにつれ松やカラ松が混じってきます。
裸の木々の間から日差しが差し込むので、今の時期森は結構明るいです。
快晴の今日は暖かく感じました。ただ日差しが無いだけでも体感温度は下がるので、山を登られる方は余裕を持った備えをしてくださいね。

森はまだ眠っているように見えますが、枝先にはしっかりと芽吹きが見られました]

静かな森でしたが、しばらく下り麓に近づくと、鳥たちのさえずりがいたる所から聞こえてきました。気がつけば鳥達のさえずりに包まれているようでした。
そして道端に咲く小さな花にも出会えました。気がつけばこれもまたいたる所に。
殺風景な山に咲く小さな花に心癒やされます。


麓まで降りてきました。麓には三瓶山の周りを廻る歩道と自転車専用道があります。東の原まではこの道を歩いて調査しました。
すぐそばから美しい声で鳴く鳥の鳴き声が聞こえてきて、そっと足を止めました。
自転車道には落ち葉が積もっています。時に滑りやすくなります。また枯れ枝も落ちていて、落ち葉に埋もれて目立ちませんが、気づかずに乗り上げたひょしに転倒なんてことも考えられます。
またアスファルトが陥没しているところも一部ありました(パイロンが立っています)。
自転車道を走る方はくれぐれもお気を付けいただき、心地良い風の三瓶を楽しんでください。
4月22日にはいよいよ三瓶山の山開きがあります。
あなたも春の訪れを感じてみてはいかがですか。

[春一番に出るふきのとうはこんなに大きくなりました]