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中国四国地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [中国四国地区]

第16回瀬戸内エコツアー@大三島 開催!

2012年03月22日
広島
梅や寒桜の花を見かけるようになり、
寒いながらも春を感じる季節となりました。
といってもまだまだ朝晩は寒い日が続きますね。

さて、去る3月4日。
しまなみ海道県境にある愛媛県大三島で瀬戸内エコツアーを開催しました。
この日は朝から雲行きが怪しく、雨がしとしと。
室内プランに変更か…と思われましたが、
皆の願いが通じたのか、何とか夕方まで持ちこたえてくれました。

忠海港から大三島宮浦港までクルージングをした後、
自転車に乗り換え!
今回はしまなみ海道お馴染みの自転車移動を取り入れ、
シクロツーリズムしまなみ代表の宇都宮一成さんを先頭に
大山祇(おおやまずみ)神社まで移動しました。

[自転車の安全な乗り方について]

大山祇神社には樹齢2600年と言われる楠があります。
幹周りの太さは圧巻でつい全体に目が行ってしまいがちですが、
楠一本にもいろんな生き物が共生してるんだよと講師の小澤さん。
指した先には全国的にも稀少で絶滅危惧種に指定されているマツバランが。
見た目はスギナ、名前はランですが、根も葉も持たないシダの仲間です。

[大山祇神社境内にある天然記念物の楠]

[マツバラン(環境省:準絶滅危惧/広島・愛媛県:絶滅危惧Ⅰ類)]


それから国立公園に指定されている安神山へ!
7~8年前の山火事で植生はまだ乏しいですが、
おかげで高木がなく、景色を360度一望できます!(晴れてれば絶景なのですが…)
今回は時間の関係で安神山山頂までですが、
烏帽子岩(えぼしいわ)や鷲ガ頭山(わしがとうさん)へと続く尾根沿いの登山道は是非登っていただきたい一押しの場所です。

[急勾配ですが、安神山山頂までは40分程度]

山頂では、瀬戸内海国立公園の紹介や
山火事後の森の遷移や森のはたらきについて解説。
森のはたらきって何が思いつくでしょうか??
温暖化防止や生き物の住み処になるほか、
水を地中に蓄えたり、土砂災害を防いだり。
私たちのリフレッシュのためや海の栄養源になるなど
数えれば切りがありません。

下山後は大三島でとれたヒジキやタコ、野菜を使った
大三島 自然を愛する会の皆さんによる手作り弁当を頂きました!
山登り後のタコ飯に暖かいお汁、デザートの芋餅は格別でした。

[大三島産の食材を使った心温まる手作り弁当]

その後は再び自転車に乗って、
台(うてな)海岸にあるチャボイやダルマガエルの生息地を見学。
いずれも絶滅が危惧されている生物ですが、
ここ大三島にはこういった動植物がたくさん生息しています。
自然が多く残っていると同時に、
地元の皆さんの保護活動によって環境が保たれているんですね。

[小澤自然公園指導員による解説風景]


今回は島の一部でしたが、
大三島は愛媛県では最大の島で見所がたくさんあります。
しまなみ海道を自転車で渡って、是非訪れてみてください。


[自転車での島巡りもおすすめです!道の駅などでレンタルできます。]