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中国四国地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [中国四国地区]

冬の芸術@野呂山

2012年02月07日
広島
広島の方なら野呂山を知らない!という人はいないかもしれません。
呉市川尻町にそびえ立つ野呂山は標高839m。
瀬戸内海国立公園でしまなみを見渡せる沿岸部の山では最も高い山です。
※一番高い六甲山(931m)からは大阪平野と明石海峡が見渡せます。

通常、山の高度が100m増すごとに、0.6℃下がると言われています。
夏は避暑地となる野呂山ですが、冬は沿岸部とは思えない気温となります。
日本列島に寒気が流れ込んだ2月2日。
野呂山山頂付近の気温はなんと-5℃を記録!
展望地からは中国山地や四国石鎚連峰も
雪雲に覆われ吹雪いているのが見えました。

[弘法寺展望台より:四国方面は真っ白]

この寒さの中、足を運ぶのは気が進まないところですが、
冬の野呂山にも素晴らしい自然の芸術があります。
野呂山にある「氷池」
製氷機がなかった明治時代。
その名の通り、冬の寒さを利用して氷を製造、販売されていました。
今はその役目も終わり、温暖化のせいか昔ほど厚くは凍らないようですが、
この日氷一面となっていました。

[スケートリンクのような氷池:上には上がらないように!]

そして…
弘法寺の真下にある「玉すだれの滝」
普段はちょろちょろと流れる程度の水量しかなく、
滝というか濡れた岩肌といった感じなのですが、
その水が少しずつ凍り固まって、大きな氷の滝が出来上がっていました!
その姿は壮観でまさに自然が作り出した冬の芸術品!

[冬の玉すだれの滝]

瀬戸内沿岸部で豪雪、そして凍った池や滝が見れるのは野呂山だけ!
是非冬の野呂山に足を運んでみてください。
ただし、路面が凍結して危険なので、
必ず冬用タイヤを装着してお越しください。