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中国四国地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [中国四国地区]

屋島の冬、始まります と、もうひとつ

2011年12月05日
高松
12月に入った途端、寒さがまた増してきましたね。
どんどん冬が深まっていく中、屋島の今をご紹介。

屋島寺や水族館など観光施設のある南嶺では、サザンカが満開中。
11月初旬はまだチラホラ咲いていただけでしたが、
今や待ってました!とばかりに色鮮やかに花を咲かせています。
サザンカは南嶺全体で見られますが、
特にオススメなのは・・・
駐車場から血の池に向かい、展望地・談古嶺へ向かう遊歩道。
樹高3m以上あり、色も濃い・淡いピンク、白とさまざま。


場所はコチラを参考に。

また北嶺に進むと、南嶺と違った風景が見られます。
南嶺から北嶺へと進む遊歩道は、ウバメガシのトンネル。
強い日差しで葉の緑が力強く光る夏とは違い、
冬はわずかな太陽の光を葉に受け、静かにたたずんでいるようでした。


北嶺はコチラを参考に。

オススメの展望地・遊鶴亭でいると、ガサガサと誰かが来ました。
いつも来ている人かな?と顔を上げると・・・


猿!?(カメラ向けるのが遅かった。。。)

前からいるとは聞いていた猿にAR3年目にして
やっとお目に掛かることができました。
顔を上げると目が合ったので、「おいっ」と声をかけるとダーっと走って
降りて行こうとしたので、また「おいっ」と声かけすると
また一瞬振り向いてくれました。
そんなに人には馴れていないようだったので、餌付けはされていなさそう。
鳥ではなさそうなアケビの食痕を秋に見つけましたが、
やっとその本人に出会えました。

北嶺遊歩道をぐるりと一回りして広場へ着くと、
ここのモミジも色づきがバラバラ。
ですが、やはりお花見や紅葉狩りを楽しむなら、やはりここですね。
子供も走り回れますし。

そんな中、、、

ゴミが散乱。。。
広場を使う人にとっても、気持ちいいものではないですよね。

この辺りはイノシシの掘り返しも多い場所。
ということはイノシシがいます。さっきの猿もいます。
彼らがこの食べ散らかしたものの匂いを覚えてしまうと、どうなるでしょうか?
木の実などのエサがなくなると、食べ物の匂いで人に寄って来て、
エサをもらおうとするかもしれません。
ひどくなると、人を襲ってしまうこともあるかもしれません。
また、食べ散らかしたプラスチック容器も、動物たちは食べていいのか
いけないものなのかも区別が付きません。
誤飲してしまうと、プラスチック類はずっと体内に残されたままです。

小豆島・寒霞渓の猿にしても、この屋島にいる動物にしてもそう。
人間の食べ物を覚えない、簡単にもらえると思わせないよう餌付けはしない。
誤飲しないためにもゴミはきちんと持ち帰ること。

これらのマナーは国立公園内だけに限らず、どんな場所でも共通です。
離島だろうと都市公園だろうと、最低限のマナーは守りましょう。
みんなが気持ちよく利用できる空間をつくるには、
1人1人の心がけ、思いやり次第です。