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中国四国地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [中国四国地区]

日本の四季

2011年11月16日
高松
今まで鳴門と言えば。。。「青い空!渦潮、強い日差し!」
という夏の印象だったのですが、
今の季節もまた違った雰囲気でいいものだなぁと。

先日、観察会に参加した後、園地や展望地の巡視の最中、
さまざまな秋色を見つけたので少しご紹介。




ツワブキは鳴門公園の中にもたくさん咲いています。
遠くからでも黄色がよく映え、見応えもあります。
ちなみに「ツワブキ」の名前の由来は、「ツヤのあるフキ」からだそう。
アゼトウナは、海岸の岩場で咲いており、12月頃まで見頃ですよ。



他にも観察会で実飛ばしで遊んだネズミモチも、
徐々に色が黒くなってきていました。
シャリンバイも濃い紫の実をたくさん付けています。
(シャリンバイの実ってなんだか美味しそうに見えませんか?)

人それぞれ、季節毎に色のイメージってあると思うのですが、
私は秋と言えば、やはり紅葉の赤と咲いている花が多い黄色ですかね。
いつも思っていた青い印象の強い鳴門ではなく、今回はしっとりとした鳴門を見つけることができました。

勝手にその地域のイメージを付けちゃいかんなぁと思いながら歩いていると・・・
んっ!?なんか違和感が。。。




この季節・・・だっけ??
いやいや違う!
春~夏の花が咲いている?!

11月中旬なのに、まだこの暖かさ。
15年ほど前なら、もう霜がおりていた時期なのに。
植物が勘違いして開花したのでしょうが・・・。
ドングリのあまりの少なさにも驚きましたが、
さすがにハマボウまで咲いているとは思いもしませんでした。
紅葉も全国的に遅れているようですし、やはり気象異常や温暖化の影響なのでしょうか。
植物に異常が起きれば、それを棲みかにしたり、食べている生き物たちにも影響が出てくるかもしれません。

日本特有の四季、それを一番感じることができるのは
その時に咲かせる花や実を付ける植物、そして現れる生き物たちだと思います。
これからもそれぞれの四季を見たり聞たりし感じていくためにも、身近な心掛けが大切です。
コンセントをまめに抜く、空調に頼るのではなく衣服の脱着で温度調整したり、またマイバッグやマイカップの使用、ゴミの分別などなど。
3R(Reduce(ゴミを減らす)、Reuse(再利用)、Recycle(再資源化))推進、日頃から節電・エネルギー消費量を減らすなど、これらをすることで二酸化炭素発生を抑制=温暖化を抑えることができると言われています。

それぞれの時期に花が咲き、実を付け、そこに生き物が棲み、
人はそれを見て四季を感じ、またそこから伝統芸能やものづくりへと
発展してきた人間社会。
自然を大切に、ということは単に山や海の環境を守るだけではなく、
自分たちの文化や生活にも大きく関わっていることだと、改めて感じます。