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中国四国地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [中国四国地区]

島根半島も国立公園です!

2011年09月02日
松江
9月に入りましたが、まだまだ暑いですね。
今回は国立公園の島根半島東部を巡視して来ました。
「大山隠岐国立公園」と言いますが、島根半島もこの国立公園に含まれるんですよ。

島根半島の美保関にはツツジで有名な五本松公園があります。
ここは環境省のグリーンワーカー事業で、業者に清掃をやってもらっている所の1つです。その状況を確認します。
この公園は15分ほど登った山の上にあります。
美保関港の湾を眼下に、境港市の街とそこから米子市に延びる弓ヶ浜、雲がなければ美保湾の向こうに大山が望めます。


「右奥が境港市で写真左に向って弓ヶ浜が延びています 隠岐からのフェリーが境水道に向かっています」

今日は暑いですが海を吹き渡る風が気持ちいいです。
東屋もあるのでここでお弁当を広げました。
ところが食べた途端「酸っぱい!」「え?まさか・・・」もう1口2口食べてみたのですが・・・口に入れてはいけない危険なかほりが・・・。
まだまだ暑いです。皆さん食中毒には気をつけましょうね。

島根半島の国立公園地は北側の海岸を中心に飛び飛びに分布しています。
北側は人が住まない複雑に入り組んだ自然海岸が多く残っているのです。
入り江に点在する集落を車で廻り、小さな漁港から公園内を観察します。


「山道にある展望所から島根半島の眺めを楽しめます。公園内の観察場としても良い場所です」

見廻っていると、所々山の緑に点々と茶色やくすんだ色が混じっている様に感じられます。
色々見て廻るうちに原因が見えてきました。一つには今年のドカ雪により折れたり弱ったりした木々が多いためと思われます。
また照葉樹の中にポツリポツリとある松が枯れ始めている所も見えます。わずかに残った松すらも松喰い虫にやられているのでしょうか。他にも台風の影響や夏の暑さや、病害虫と要因は色々あるかもしれません。

また杉・ヒノキなどの人工林も枯れた枝が目立つ所があります。人の手が行き届いていないためでしょうか。
竹林がはびこっている所も目立ちます。こちらも人の手が入らず、密集してしまって色も元気でないくすんだ色に見えます。


「荒れた竹林が山に広がっています」

地元の方にお話を伺ったりもしてみます。
五本松公園の辺りは昔は松林だったそうです。それが松喰いの被害にあい、すっかり枯れてしまったのだそうです。今の照葉樹と竹林が占める山からは想像がつきません。
私たちは今見えている山の風景が、昔からずっと変わらない景色だと思い込んでいるふしがないでしょうか。
ですが百年しない数十年という短い単位で、山の様子が変わっている事はよくある事のようです。
人の営みや都合で山の様子が変化するのであれば、山の状態とは時代を写す鏡とも言えないでしょうか。

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「三瓶山子どもパークレンジャー参加者募集!」

今年のテーマは第1回が「三瓶の森を守る活動をしよう」
        第2回が「冬の三瓶の生きものを観察しよう」

<日時>    第1回 平成23年9月24日(土)~25日(日)
        第2回 平成24年2月18日(土)~19日(日)
<会場>    島根県三瓶山(三瓶青少年交流の家に宿泊) 
<参加対象> 小学4年生~中学生 (各回定員30名)  
<募集期間> (申し込み締め切り)延長により9月11日(日)まで
<参加費>   各回食費等実費負担3.000円(送迎バス利用者は別途バス代)
<申込・問合わせ>子どもパークレンジャー三瓶山地区事務局
         (島根県立三瓶自然館サヒメル内) 電話0854-86-0500
   
・環境省HP「子どもパークレンジャー」にも載っています。ご覧ください!
 http://www.env.go.jp/kids/gokan/jpr/index.html