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中国四国地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [中国四国地区]

クラフト教室 【竹笛をつくろう】

2011年09月05日
高松
皆さんは鳥の鳴き真似っていえば、どうやってしますか?
口で真似てみたり、バードコールを使ったり。
8月のクラフト教室では、鳥の鳴き真似ができる
竹笛をつくりました。

講師はおなじみ、パークボランティアの福西さん。
毎回器用にいろんなものを作ってくれ、かつ初心者にも作りやすいように工夫して工程を考えてくれる、ものづくりの達人です。
今回つくる竹笛は【カッコウ笛】【ウグイス笛】【ヒバリ笛】の3種類。
難しそうと思いきや、意外と簡単にできるクラフトなんです。


見て聞いて触って、竹を知ろう

全国で問題になっている竹林被害。
耳にはするけど、一体どういった被害なのか・・・?
竹は地下茎で植生域を拡げていく植物。
山林やもともと竹林だった場所で成長してくれたらいいのですが、そうもいかず民家や広葉樹・落葉樹などの森の中まで侵食してきます。
そうなると、竹によって中低層の草木まで日光が届かないため光合成ができくなったり、また住居内への光も遮り湿気っぽくなったり。。

なぜこんなことが・・?
昔は竹編みかごなど工芸品を作る人がいました。
しかし、手間がかかることや竹製品を使うことが少なくなったことで、職人さんもしくは整備する担い手が減ったことが原因とされています。
これは特に過疎の進んだ地域で大きく目立っています。
実は、ここ五色台も然り。
福西さんの話を聞いて、みなさん改めて竹林被害の問題を知ったようでした。

竹のことを知ったところで、間伐した竹を使って笛づくり。
普段使わないノコギリやナタ、小刀を手に取って、竹を切ったり削ったり。


丸太でナタをコンコン!

慣れない大きなノコギリを使って

最初は、戸惑いながら作業していましたが、2個目、3個目になると
「次は竹の掃除」「じゃ、ドリルで穴開け」というふうに
工程を理解して、どんどん進めて行く親子も。
ただ一番の難所は、吹いて音が鳴る位置を探すこと!
一発で音が出ると「やった!」と嬉しくなりますが、
見つからないとコレがなかなか。。
私はこの音が鳴る位置探しで結構時間を使いました。。
見つけたら鉛筆で即!印を付けて、ボンドでくっつけます。
乾くまでしばし待つ・・・
そして、完成!!

左上;カッコウ笛  左下;ヒバリ笛  右;ウグイス笛

最後に野鳥に詳しいインタープリターから図鑑やCDを使って、
本物の鳴き声やどんな姿をしているか見せてくれました。
春に「ほーほけきょ」と鳴くウグイスも、威嚇している時や
冬場に鳴く鳴き声が全然違うことに「あれってウグイスだったんだ!?」
と、みんな驚いていたり。


こんな姿をしているよ。

鳴き声のCDを聞いた後で、福西さんから鳴き声そっくりに
近づけるための吹き方を習いました。
みんなすごく上手にできていましたね。


あちこちで鳥が鳴いているよう。

この日はあいにくの雨で、鳥の鳴き声が全く聞こえませんでしたが、
クラフトハウスの中は、賑やかに鳴き声が響いていました。

最後に福西さんからお土産でもらった竹製の【ガリガリトンボ】。
参加者のお父さんはじーっと見て、どうやって作っているんだろうと
考えているようでした。
こうしてモノづくりの楽しさや竹の問題、野鳥について知ってもらい、
興味を持ってもらうことは開催しているコチラ側は嬉しい限りです。

*************9月のクラフト教室*************
  『段ボールオーブンでピザづくり』
日 時;9月11日(日)10:00~14:00
場 所;五色台クラフトハウス
参加費;3,000円(1セット5人分)
    材料調達の都合上、実施の3日前からキャンセル料が発生します。
持ち物;汚れてもいい服装、飲み物、エプロン