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中国四国地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [中国四国地区]

〔三崎小学校環境学習〕H23-3「海のギャラリーで貝学習」

2011年07月11日
土佐清水
7月8日に第3回目の環境学習が、竜串にある海のギャラリーにて行われました。
(海のギャラリー http://uminogallery.blog114.fc2.com/category3-2.html

今回は、土佐清水市在住の洋画家であり、日本貝類学会会員の黒原和男さんに講師をお願いし、貝の魅力等を語っていただきました。

海のギャラリーに数多くある貝の標本は、黒原さんが収集し作成されたものです。
学術的にも貴重な貝が約3000種類、数万個詰まっており、貝の博物館と言ってもよいかもしれません。
世界的にもめずらしい貝も多く、海外から高価な品々と交換してほしいという交渉も多々あったそうです。



海のギャラリーに入ってすぐ目の前に両手で抱えるくらい大きな貝が展示してあります。
それを手に取りながら名前や生態など貝についての授業がスタートしました。




ケースに並んだ数多くある貝の標本を順繰りに見ながら、それぞれの特徴を話してくださいました。
ぴかぴかのキレイな貝やヘビのような形をした貝、巻き貝、二枚貝など、児童が反応するものは様々です。

また、海のギャラリーの建物はシャコ貝をモチーフにデザインされており、外から眺めると屋根のヒダがシャコ貝の形に似ているのが分かります。

海のギャラリーの屋根

土佐沖には、とてもめずらしい種類の貝が多く生息しているようです。
ただ、水深約150mの海底に生息するものが多く、「目の前に広がる海がそんなにすごいところなのか!」という実感はまったく持てない様子。
まぁ、無理もありません。

黒原さんがめずらしい貝を実際に持ってきてくださり、おっかなびっくりではありますが、触らせていただきました。



めずらしい貝の標本に触れる

また、昔の竜串の様子や昭和天皇陛下が来訪された際に海のギャラリーにて貝についてご案内したときのことなども説明していただきました。
黒原さんがいくつものめずらしい貝を献上され、陛下ご訪問に繋がったようです。

昔の竜串の様子について

児童らは、あまりにも奥深すぎる貝の話しに、やや困惑気味な様子もしました。
しかし、貝を食べながら貝のことをもっと知りたいなんていう感想を言ってくれてた子もいたので、それぞれに貝の魅力を感じたのではないでしょうか。
貝に興味を湧かせ、次世代の貝の研究者がここから生まれてくれると良いですね。