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中国四国地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [中国四国地区]

ウスイロヒョウモンモドキを見に行きました。

2011年07月15日
米子
暑い日々が続いていますね。
今年の暑さも厳しそう。みなさん熱中症には気をつけてくださいね。

さて今年もウスイロヒョウモンモドキの活動する季節がやってきました!
ウスイロヒョウモンモドキは大山隠岐国立公園で唯一指定動物になっている生きものです。
中国地方の固有種で、現在は鳥取県、岡山県、兵庫県、そして島根県の一部で
わずかに生息するのみです。
大山蒜山地域では、かつては桝水高原や三平山で確認されていましたが、
現在では岡山県の新庄村に生息するのみとなっています。

去年の調査でははっきりとした生息場所がわからず
炎天下の中、何時間も歩き回りましたが
今年は生息地点に入り、5分と経たないうちに
なにやら琴線に触れるチョウが目の端に入りました。
近づいてみてみると、やはりウスイロヒョウモンモドキ!
その後も次々とウスイロヒョウモンモドキを確認することができました。


◎ウスイロヒョウモンモドキ。はねを閉じているところ。


◎偶然、目の前のオカトラノオにとまりました。


◎幼虫の食草のオミナエシ。お盆によく目にする黄色のお花です。

新庄村では、住民による草原環境の維持など、
ウスイロヒョウモンモドキの生息できる環境の整備が行われています。
草原環境から森林へと遷移したために、
姿が見られなくなってしまった草原性のチョウはたくさんいます。
森林と草原、どちらの方が良いというものではありませんが
それぞれの生態系の中で生物多様性を維持していくことができれば、と思います。


◎生息地点の近くで見つけたサルナシ。
 梨とは言ってもその味はキウイフルーツです。