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中国四国地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [中国四国地区]

船上山ナラ枯れ検討会

2011年05月20日
米子
先日、船上山で鳥取森林管理署が主催した
船上山国有林ナラ枯れ検討会が行われました。
全国各地で問題になっているナラ枯れですが、
鳥取県でも年々被害地域が拡大しています。
大山の国立公園内では今のところ被害は出ていないのですが、
昨年大山町内で飛び火的に被害が発生し、
公園内にいつ被害が出るか予断を許さない状況です。
そこで、大山山系の船上山国有林でナラ枯れ防除活動の検討会が行われました。

ナラ枯れはカシノナガキクイムシという、体長5mm程度の小さな甲虫が
樹木に侵入し、樹木を枯死させる菌を運び込むことで起こります。
ナラ枯れで枯死した樹木の切り株を調べると、
切り株と根だけでおおよそ3000匹のカシノナガキクイムシが確認されたそうです。

船上山国有林ではカシノナガキクイムシの侵入をいち早く察知するために
粘着トラップを樹木の根もとに設置することになっており、
今回の検討会では、どの位置にどのようにトラップを設置するのかということを確認しました。

◎試験地の様子。ミズナラがたくさん生えています。

◎粘着テープをこのように設置。
ちなみにこの粘着テープ、『かしながホイホイ』といいます。

この日はトラップの設置箇所を確認して終了。
本格的なトラップ設置は5月31日に公募ボランティアも受け付けて行われます。
大山はナラ枯れ被害が顕著に表れるナラ類とブナ類が多い場所です。
今後、大山に豊かな森林をナラ枯れから守るために、さまざまな対策が必要になってくると思われます。