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中国四国地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [中国四国地区]

アニマルトラッキング?

2011年02月24日
広島
今月27日は宮島パークボランティア(以下PV)主催公募観察会が行われます。
それに伴って、先週下見へ向かいました。
場所はPVが定点調査を行っている宮島南東部に位置する入浜です。
包ヶ浦~入浜までおよそ1時間半、
歴史建造物や植物を観察しながら、
危険箇所がないかなどを調べながら歩きました。

舗装された道だけれども市街地と違う山の中、
弥山と同じ山の中だけれども人通りの少ない場所、
ともあって、普段見られないものがたくさん見つかりました。
まずはスタート地点の包ヶ浦公園にて↓


案内標識をよ~く見ると、
なんとプラスチック板との間にコウモリのミイラが!!
入れそうな隙間はないんですが、
ハチか何かが掘った巣穴もあり、
ここから入ったのか・・

そして、次に見つけたのはこちら↓


何かわかるでしょうか?
実はシカの脚骨と手前の黒いビニールのようなものが皮です。
どうやら死骸をタヌキか何かが食べた後のようです。
続いてこちら↓


一見変哲のないネズの樹ですが、
5年前にシカに樹皮を剥がされてしまいました。
幸い、反対側半分に樹皮が残っており、
枯れなかったようです。
市街地のシカだけを見ていると、
「シカと人間」の関係ばかりが目に付きますが、
山の中では植物や他の動物との関係が痕跡からも見て取れます。

他にはこんなものも↓


イノシシが掘り返した跡です。
宮島にはいないとされてきたイノシシですが、
目撃情報もあるほか
近年掘り返した跡はよく見かけます。

宮島にはシカの糞くらいしかないかなぁと思っていましたが、
市街地を離れればいろいろな痕跡が見つかり、
アニマルトラッキングができる場所でもあるんだなと思いました。


因みに・・
こんな光景も見つけました。
これは鷹ノ巣浦にある牡蠣殻置き場なんですが、
よーく見てください↓


シカが殻についている微量の牡蠣を食べに集まっています。
教えなくても、食べれるものは何でも食べる!
野生のシカはたくましいですね。