中国四国地方のアイコン

中国四国地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [中国四国地区]

鳥インフルエンザに慌てない

2011年02月02日
松江
どうも御無沙汰しておりした。
今年も早1ヶ月が過ぎましたね。
松江は年末年始に記録的な積雪となり、その後も毎日のように雪が降っています。
初めての島根県の冬。
なんだか聞いていた以上に、雪国といった感じです。
皆さんこの雪に手をやいています。

私はと言えば昨年11月末に島根県で鳥インフルエンザが発生し、それ以来その対応業務、その他の業務も重なり忙しい日々を過ごしています。
鳥インフルエンザに関しては、国指定の鳥獣保護区である宍道湖の巡視を強化、死んでいる野鳥の回収・検査所に搬送、などなどをおこなっています。


時折風雪となる宍道湖を今日も巡視です

初めて死亡野鳥の連絡を受け回収に行った時などは、突然の通報・私も周りも初めての経験・そして自ら行動しなければならない場面にとても緊張ました。
通常とは違う事態に気が張りつめる、仕事に追われる、布団に入っても寝付けない、そんな日々が続いたものです。
それも今はすっかり型にハマってきました。
レスキュー隊の様に通報をいただいて速出動です。
忙しさにも胃をやられ寝込んで以来「もうじたばた慌ててもしょうがない」と悟りました。

先週末は巡視中に見つけた死亡野鳥から鳥インフルエンザウイルスが見つかり、その為の糞便調査の糞採取をおこないました。
東京から自然環境研究センターの方がいらっしゃり、また米子事務所の自然保護官とも共同でおこないました。


糞便調査は取材がありました(もちろん私は裏方で準備対応です)

採取2日目は時折冷たい風と雪に見舞る事も。
薄いゴム手袋だけの手が冷たい。
普段糞がどこに落ちているかなどと探す事はありません。
はじめはいくら探しても見当たらず心配になったり。
でもある所のはある。釣りと同じでポイントが重要でした。
まさか新鮮なウンコがある場所を、恋しく探し求めるとは・・・。


寒風にも負けない肉ジュバンをまとった角自然保護官(すみません)
写真を撮られているのも気付かないほど業務に打ち込んでいます

鴨の糞は普通連想する いわゆる「鳥の糞」と違い、人間の様に“固形”です。
場所や個体差により、ねっとりした物、繊維質の物、くだけた貝殻の塊のような物また色も様々でした。
様々なのもやはり人間と同じですね。

今全国で鳥インフルエンザの発生が確認され、鶏などの家畜農家さんなどは非常に大変な思いをされているかと思います。
一般の皆さんにはどうか冷静な判断と対応をとっていただきたいと思います。

詳しくは下記URLから「鳥との接し方について」をご参考ください。
http://www.env.go.jp/region/topics/101209.pdf