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中国四国地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [中国四国地区]

ウミガメの卵の行く末・・・

2010年08月23日
土佐清水
大岐ノ浜はウミガメの産卵場所としても知られています。
今年もアカウミガメの幾頭かが産卵をしています。


捕食され散乱したウミガメの卵の殻

南北に延びる1.5kmの浜に数カ所産卵が確認されています。
そのうちのいくつかは、掘り返され無惨に白い卵の殻が地表にでてしまっています。
そのまわりには動物の足跡がたくさん。
はっきりとはわかりにくいですが、ノイヌやタヌキといった四肢動物のものでしょう。

そのまわりには、動物の足跡が・・・


防風林を経て立派な森になりつつある大岐の浜林内には様々な動物が生息しています。
道を外れてガサガサと林内深く入っていくと、ひょっこり巣穴があったり糞があったりと生息を確認できる痕跡がたくさんありました。
もしかしたらウミガメの卵の食べ跡も、そういった動物たちのしわざかも知れません。
孵化直前のモノだったり、孵化直後の幼体だったりと様々。

ウミガメの卵が食べられてしまうということは、保護している側にとって悲しくやるせないことです。
しかし、この捕食者である動物もまた生きていくために食べているだけ。一方的に悪者にはできません。

また、気候条件などによって、多く産み落とされても砂の中で孵ることなく死んでしまう卵も少なくありません。

砂の中で死んでしまい変色した卵

環境が大きく変化し、時期も場所も選べない生きもの達にとって、それぞれのバランスを整えていく事が必要であり、またそのために何が必要か考え実行していかなければなりませんね。


「日本のいのち、つないでいこう!COP10まで56日前」
COP10実行委員会のHP http://www.cop10.jp/aichi-nagoya/
生物多様性ホームページ http://www.biodic.go.jp/biodiversity/