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中国四国地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [中国四国地区]

数を減らす海浜生物たち

2010年08月19日
広島
日本最大の内海で10府県に跨り、
大小1000余りの島々から構成される瀬戸内海には
多くの沿岸域が存在しています。

瀬戸内沿岸域に生息する希少種では
カブトガニやナメクジウオなどが有名ですが、
その他にも様々な希少種を目にすることができます。
先日の宮島出張では、
ミヤジマトンボ 絶滅危惧I類(CR+EN)を始め、

ルイスハンミョウ 絶滅危惧II類(VU)


ハクセンシオマネキ 絶滅危惧Ⅱ類(VU)


シロウミアメンボ 絶滅危惧II類(VU)


チャボイ 絶滅危惧II類(VU)


シバナ 準絶滅危惧(NT)



など、環境省レッドリスト(RL)に掲載されている
多くの絶滅危惧種を見つけました。
たった数時間でこれだけの希少種を見つけることができるのは
なぜでしょうか?

高山の寒いところでしか生息できない生き物が
温暖化の影響により生息域を脅かされているように、
海でも砂浜や海浜湿地でしか生息できない生き物が生息域を脅かされています。
主な原因は彼らの生息場所そのものが
埋め立てや海岸開発、海水汚染などの人為的要因により奪われているためです。
国立公園に指定されている宮島でさえ例外ではありません。

一度埋め立てられた海岸やそこに生息していた生き物たちを
元に戻すことはできません。
私たちに彼らの生息域を奪う権利があるのでしょうか。
今残された自然海岸を後世に引き継いでいきたいものです。

絶滅危惧種情報
http://www.biodic.go.jp/rdb/rdb_f.html


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日本のいのち、つないでいこう!【COP10まで60日前】
生物多様性ホームページ http://www.biodic.go.jp/biodiversity/
COP10支援実行委員会 http://www.cop10.jp/aichi-nagoya/