アクティブ・レンジャー日記 [中国四国地区]
美しい海岸のために
2010年08月04日
松江
「なんなのでしょう、この暑さ。」
皆さんの地域はいかがですか。
ここ松江は梅雨が明けて以来、連日連夜暑い日が続いています。
私の家では窓と言う窓すべて開け放っていますが、ガレージにいるような暑さです。
そんな暑く晴天に恵まれた日に、国立公園の島根半島西部地区「日御碕」(ひのみさき)に行ってきました。
日御碕は入り組んだ地形の美しい景勝地です
6月4日の日記にも書きましたが、国立公園を皆さんに気持ちよく利用していただくために、業者に委託して清掃をおこなっています。
今回は何処を清掃していただくか、具体的な場所を選定する為に現地を調査してきました。
今海岸では「漂着ゴミ」が大きな問題になっています。
ここ日御碕は、入り組んだ海岸線が美しい景観を作りあげているのですが、
漂着ゴミがその美しさをだいなしにしています。
そこでここでは、海岸の漂着ゴミ回収を清掃事業とする事になったのです。
道路から見える海岸を一つ一つ確認していきます。
車を降りるたびに汗が噴き出る暑さと日差し。
目の前の綺麗な海に飛び込みたい気持ちです。
ですが場所によってはこれでもかと言うくらい、ゴミ溜めと化している所もあります。
悲しくなります。
また地元の方のご協力で船から海岸を確認もしました。
漂着ゴミが溜まっている所は多数。やれるところはほんの一部。
何処をやるのが一番良いか。
地形などにより作業が困難な場所もあります。
なかなか条件がそろう場所を探すのは難しいのです。
青い海と美しい景観にも我々が出した“汚物”は容赦ありません
海は世界中と繋がっています。
漂着ゴミの問題を解決するには、ゴミ処理の問題、自然に還りにくい人工物があふれている現実、人間の意識などなどが改められないと解決しないでしょう。
そう考えると漂着ゴミは、実は根の深い問題です。
漂着ゴミは私たちに地球環境の根本的問題を投げかけます。
そんな大きな問題となると、私たちは手に負えない無関係な話と片付けてしまいがちです。
それでも人間社会を構成しているのは、私たち一人一人であることは間違えありません。
私たち一人一人の心がけや行動が、世界が変わる事と無縁ではないのです。
以前よりもポイ捨てのマナーが良くなり、ゴミも減ったのですから。
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