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中国四国地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [中国四国地区]

〈篠山〉 植物の底力

2010年07月22日
土佐清水
梅雨も明け、青空の広がる日々が続いています。
定点撮影を兼ね、夏の篠山へ行ってきました。

春にピンクの花で彩られ登山者で賑わいを見せていた篠山も、夏になると緑一色です。
今年は様々な影響により花の状態は今ひとつ。それでもがんばりを見せている木もありました。
そして、花の後には実り。
枝先を見ると、ポチリポチリと緑色の実がついていました。

アケボノツツジの実


風が強く、ササの衰退により乾燥の進んだ篠山では、アケボノツツジの実生がなかなか定着していません。
順調(?)に生長しているのは岩の割れ目で風に耐える幼樹です。
木の生長が勝つか岩の硬さが勝つか・・・といったところ。

岩の隙間に根付くアケボノツツジの幼樹


まずは、やはり土の露出部分を減らし、少しでも土を抑える事が先決ですね。
環境省のグリーンワーカー事業で過去に行った歩道のコモ敷きの効果は、少しずつ現れています。
朽ちつつあるコモの間からは、まだまだ小さいながらもツンツンと緑色のササ。

コモの間から・・・

植物の生長に近道はないかもしれませんが、こういった保全活動を通して、山全体の回復を願いたいものです。



「日本のいのち、つないでいこう!COP10まで88日前」
COP10実行委員会のHP http://www.cop10.jp/aichi-nagoya/
生物多様性ホームページ http://www.biodic.go.jp/biodiversity/