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中国四国地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [中国四国地区]

花いっぱい 鏡ヶ成

2010年05月19日
米子
先日、鏡ヶ成へ現地調査に行ってきました。
鏡ヶ成は草原・湿原・樹林と様々な自然環境を一度に見ることの出来る
大変貴重な場所です。
今回は擬宝珠山と象山の登山道、鏡ヶ成湿原の植生変化を見てまわりました。
鏡ヶ成は標高約900mの地点に位置しますが、湿地が形成されるだけあって
雨や霧などが多い場所です。
調査を行ったこの日も鏡ヶ成に到着時は(??雨が降るかも・・・)というお天気。
しかし、擬宝珠山を登っている途中にだんだんとお天気が良くなり、
象山に登る時にはカンカン照りになっていました。


◎登っているうちにすっかり雲が無くなりました。

前回ご紹介した毛無山同様、擬宝珠山にもカタクリの群落があり、
カタクリの他にもイワナシやタムシバ、サンカヨウ、エンレイソウなどのたくさんの花が見ることが出来ました。
いま挙げた花はすでに時期がほぼ終わっていますが、
これからの時期イワカガミやアカモノの花が見ることが出来ます。
是非見に行ってみて下さい!


◎サンカヨウの花と烏ヶ山

ところで、鏡ヶ成のスキーリフトの下にバイケイソウの群落がありました。
このバイケイソウ、食べることのできるオオバギボウシと葉っぱがよく似ているといわれるのですが、
バイケイソウには毒性の強いアルカロイドが含まれており重傷の場合は死に至ります。
鏡ヶ成は国立公園内なのでもちろん植物採取をする人はいないと思いますが、
みなさん公園外でオオバギボウシ(ウルイ)を採取する際には十分注意して下さい。


◎バイケイソウ

◎オオバギボウシとバイケイソウの簡単な見分け方。オオバギボウシはバイケイソウよりも遅く葉が出るということで、実際に実物を同時期に見比べるのは困難とか。